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『マーケティングを強化するオンライン活用術』

『オンライン・セミナーのうまいやりかた』発売記念セミナー

弊社で発刊した『オンライン・セミナーのうまいやりかた』の発売を記念して
著者の高橋龍征氏と毎回ゲスト1名を招いて、オンラインセミナーを開催。

今回、第2回にはまーけっち 代表取締役社長の山中思温氏をお招きして、
マーケティングを強化するオンライン活用術」についてお話いただきました。

山中氏の会社では立ち上げて1年半200社以上の支援を行うなど、
マーケットリサーチにおいて業界をリードしています。

中でも、しっかりとリサーチをすることで、成約や売り上げの確度を上げられる。
またはリサーチへの障壁を下げることが重要であると説いていました。

▼起業したキッカケ

日本ではマーケットリサーチの土壌が育っておらず、戦略が顧客視点でなく適切でないテンプレートが広まってしまっている現状があります。
また、リサーチ業界全体に課題を感じ、これを自分で解決したいと思い一念発起して起業しました。

また、自分が何をしたいのか考えた時に、
ハードシングスに立ち向かっていく人を助けることで頼られ、価値を見出したい
というブレない軸を持っていたので、
「マーケットリサーチで力になれるのでは?」と感じていたことも挙げられます。

したがって、私にとって会社のターゲットは
"めちゃくちゃ頑張っている"人です。

▼どのようにしてマーケティングを学んだか。

私が最初に入社した会社はリサーチのシステムやプラットフォームを構築する会社でした。
当然、社内にマーケティングのノウハウないなかで、
「KPI(Key Performance Indicator:重要経営指標)ユーザー数日本一にせよ」
というミッションを与えられました。

こればかりは、自分のスキルの延長では無理なものの、
「やると言ったからにはなんとかする」
そんな想いから、
今、自分が必要な課題に対して目的をどう達成するか
を常に考えて取り組んでいました。

同じ目標を既に達成している先輩やYenta(ビズネスマッチングアプリ)などでたくさんのことを聞いていました。

意外とみなさん教えてくれたので、多くのことを学べました。

▼周りからのアドバイス

私が働いている中で、頂いた印象深いアドバイスが2つあります。

①自分の仮説で走りがち
UX(User Experience:ユーザが製品やサービスから受ける体験)を
専門とする人に
「とにかく、ユーザーを見ることが大切」とアドバイスもらい、
サービスの離脱者からフィードバックをもらいました。

そこで分かったのが、
UI(User Interface:ユーザーがPCを扱う際の入力や表示の方式)で
伝えるべき情報が伝っていなかった。
ということです。

このようなちょっとした改善でKPI(Key Performance Indicator:重要経営指標)を上げることができます。

つまり、自分の仮説からの面白さでは、相手はメリット感じてない(伝わってない)のです。
”顧客志向”がマーケットの世界では多く謳われますが、意外に染み付いておらず、
同じ業界にいる人でもできていないことが多いです。

②目的をどこに置くか
自分が何をやりたいかを考えた上で
5〜10年後の中長期の目線から逆算してみて、今現在の軌道修正を行っていました。

▼マーケティング初心者が陥りがちなケース


現状、「マーケティングをやらなきゃ」という固定概念手法に囚われている人が多いです。
目的から確認すると、案外ユーザーのこと知らない、事業課題が明確ではないとか、それ以前の話が多いです。
本質的な施策としてマーケティングを考えられていないケースが多いです。

このような場合、
「実現目標(目的)はなんなのか?」を今一度確認したほうがいいです。


To Bの方がその傾向が顕著で
KGI(Key Goal Indicator:重要目標達成指標)を外に出しにくいから、
「オンラインセミナーで○○人集めました!」
とアピールしてしまうのではないかと考えます。

▼オンライン活用でおこりがちなこと

「オンラインセミナーで参加者などの数字を気にする」
これは前述の通りオンラインセミナーので往々にして起こりうることです。

集客の数が気になる気持ちも十分にわかるのですが大切なのは
ターゲットは誰であるか」という点です。

ターゲットを絞ってコンバージョンを取りにいくことの方が大切なのです。
雑多な人が来ると汎用的な内容になってコンバージョンが下がります。

オンラインはどうしても軽い気持ちで参加できるので、
どういうターゲットにどうなって欲しいのか
をしっかりと再定義する必要があるでしょう。

▼対会社より対個人のフェーズへ移行する

コンバージョンを上げるという軸で考えると、
対会社より対個人の話に持っていったほうがいい
ということになります。
そこで大切なのはあくまで「信頼」ベースでスキルよりも
コミットして結果を出せるように努めてくれる人
会社の儲けより自分の「信頼」が大切と考える人

に出会えるかどうかでしょう。

▼顧客サイドでプロに任せるべきもの

何でもかんでも全て自分で行うのは非常に難しいです。
目標次第ですが、スタートアップ社長などでは

・得意なこと以外はなるべく任せる
・できる人にまかせる

この2点が重要になります。
もちろんこれは、どれくらいのコストをかけていいかの制約条件
任せられることはなるべく任せた方がいいです。

最初はできる人のをみてトレースしてみることで学ぶのもいいでしょう。
最初は何にしろできる人に任せてそこから汲み取る。
そして、その後にどれくらい効果を・いくらかけていいのか?
を考えてもいいでしょう。

自分が得意なことや好きなこと以外は任せる
それでいいと思います。

ただ一つ注意したいのは「何も考えずに投げないようする」という点です

これは漠然とした依頼をして、
期待値を背負わせてしまうとお互いに不幸になります。
また、考えて任せないと無駄が生まれる可能性もあります。
あわせて案外、常識は人と人とで違うというのを認識しておきましょう。

▼コロナ禍で見えたもの

ここでは、コロナ禍を通じて見ててきたものに関してお伝えします。

・to C(to Customer:顧客)向け
コロナ禍以前は「自分のための消費<(周りに)見られるための消費」
この”見られるための消費”(別名:見せ消費)が
人と会うことが無くなったためかコロナ禍でなくなりました。
(今はやや、回復しつつはありますが…)

・to B(Business:企業&法人)向け
自社で運営しているオンラインメディアが在宅勤務の影響に伴ってか
PV数が3倍になりました。
Webデザインを一新したこともコンバージョンが上がった要因の一つかもしれません。

昨今のコロナ禍ではどの業種であっても営業活動が厳しい状況に置かれたかと思います。
私が知る限りでも差別化要素が営業にあるかどうかで結果がはっきりと二極化しています。
また営業担当も自ら営業に向かう姿勢が、顧客の心を掴むのは確かです。
やはり、大切なのは信頼であることを痛感しました。


【登壇者紹介】

山中思温_2

山中思温 株式会社まーけっち 代表取締役社長
上智大学外国語学部卒業後、マーケティングリサーチのプラットフォーム企業で最年少で事業部を立ち上げ、広告予算ほぼゼロで国内トップの実績を達成。
中小・スタートアップ企業のマーケティングに関する構造的課題を痛感し、それを解決するため、株式会社まーけっちを創業。
大手企業・国家機関・スタートアップなど100社以上の戦略支援を行い、コミットと売り上げ貢献成果に定評がある。
https://dime.jp/genre/660791/

【著者紹介】

高橋さん

高橋龍征  WASEDA NEO プロデューサー conecuri合同会社 代表
早稲田大学第一文学部哲学科卒業、CSK(現SCSK)で営業、経営企画に従事後、早稲田大学大学院にてMBA取得。ソニーやサムスン電子での事業開発マネジャー等を経て独立。デジタルハリウッドのアクセラレータやFintechラボ立ち上げ等に従事後、テック企業の共同創業・経営(取締役COO)を経て現職。早稲田大学の社会人教育事業WASEDA NEO開校に伴いプロデューサーに就任。ファイナンスの早稲田大学OB会(稲門会)事務局や地方創生NPO理事など複数のコミュニティの運営に携わる。2020年にconecuri合同会社を設立。情報経営イノベーション専門職大学客員教授。著書に『オンライン・セミナーのうまいやりかた』(クロスメディア・パブリッシング)がある。

【著書紹介】

『オンライン・セミナーのうまいやりかた』(高橋龍征著)

オンライン・セミナーのうまいやりかた_書影


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