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外国ルーツの先輩の話を聞いてみよう

みなさん、こんにちは!「WAKUWAKU×ルーツ」(通称:「クロスルーツ」)運営スタッフあきこです。

これまでクロスルーツでは、主に大学に進学した先輩達の話を聞く会を催してきました。今回は、専門学校の後に就職、奨学金をとっての進学、日本語学校から専門学校に進んだ後に就職というそれぞれの道を進んだ先輩の話を聞き、様々な選択肢があることを少しでも知ってもらえたらと思い、この機会を作りました。


勉強は嫌いでした

「高校まで勉強が嫌いだったので、進学についてどうしようか相当迷いました」とAさん。高校を卒業してすぐ働くにはためらいがあるものの、大学に入ったら4年間も勉強する生活、しかも学費は高い。そこで自分の得意なことは人とのコミュニケーションであることに着目し、ツアーガイドになるための専門学校に進学したそうです。

外国ルーツの子の場合、親御さんが日本の教育システムなどの情報を得にくく、知っている自身のルーツの先輩をモデルにすることが少なくありません。自分の興味や強味から、的を絞った実践的な学びを得られる専門学校の話はあまり聞く機会がなく、ジムのトレーナーに関心を持っている子が熱心に質問していました。

みんなだったら、どんな生徒に奨学金を渡したい?

給付型奨学金を得て大学で福祉を学んでいるBさんからは、子ども達にこんな質問が投げかけられました。「返さなくていいお金渡すってことだからね」という言葉に、給付型奨学金を得るためにはそれなりの努力が必要であることが伝わってきました。

また入試形式について、一般入試、学校推薦、総合型選抜(いわゆる自己推薦)があり、高校入学にはない総合型について知らなかった子もいて、高校で自分をアピールできるようなことを見付けることの大切さも学べたことと思います。

大人になって来日、日本語を学びながらホテルの専門学校を出ました

ネパール出身Cさんは、有名ホテルのフロント係として働いています。お客様とは英語での応対が8割とのことで、日本語に苦労している子の関心も高かったです。母語のネパール語で質問できるので、どうやって日本語を勉強したのか、職場には外国人が多いですかなどなど、普段はあまり発言しないような子も、自然と聞きたいことが口をついて出ていました。

マナー試験のテキストを持ってきてくださったのですが、漢字はもちろん、普段使わない言葉満載でかなり難しい。WAKUWAKU勉強会のボランティアさんに教えてもらいながら資格取得したそうです。日本で働いていくためには、日本語の読み書きが欠かせないこともまた現実。高校生の子は翌週、小2の漢字から勉強を始めました。


小グループに分かれてからは、「どんな高校生活でしたか?」「アルバイトは何をしてましたか?」など今身近なことについても質問が出ていました。更には在留資格や将来再度移住するかどうかなど、外国にルーツを持つ子どもならではの悩みのため、学校では話題になりにくい事柄も話にのぼりました。
”あらためて、話をする場”というセッティングも時に必要ですね。

登壇者の皆さん、ありがとうございました!


「WAKUWAKU×ルーツ」の活動は、「赤い羽根ポスト・コロナ社会に向けた福祉活動応援キャンペーン」の一環として、外国にルーツがある人々への支援活動応援助成を受けています。皆さまからのご寄付によって、私たちの活動は支えられています。感謝申し上げます。

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