#92 印象に残る広告
「ゆべしです」
「味佳嵯のゆべし」のCMを見たことはあるでしょうか。
検索しても出てこないのでイメージしか伝えられないのですが、真っ黒な背景の中、お皿にゆべしが2、3個乗っていて、「ゆべしです」という優しい声のナレーションで始まるCMです。
イメージ的にはこのページの画像が近いかな?
特に何かしらの急展開があるわけでもない、ただただゆべしを紹介するだけのCMです。なのにこのCMが一時期、自宅の溜まった録画リストの中にぽつんと残されていました。「ゆべし」というタイトルで。
保存した旦那いわく、「ゆべしがかわいいから残しておいた」そうです。
「美味しそう」ではなく「かわいい」。
生まれてこの方、お皿に乗ったゆべしをそう感じたことは一度もなかったわたしにとって、とても衝撃的でした。
でもたしかに、「ゆべしです」というナレーションをゆべしそのものが喋っているという設定で見ると、四角いゆべしが今にも動き出しそうな気がしてきます。
もちろんCMでは全く動きません。味佳嵯だってそんなつもりで「ゆべしです」というナレーションをつけたわけではないと思います。だけど、「かわいい」という視点でCMを見ると、スポットライトを浴びているゆべしがちょっと緊張しているようにも誇らしそうにしているようにも見えてくるから不思議です。
うん、「かわいい」……かも。
物事を考えるときに「視点を変えてみよう」とよく言われますが、視点を変えるってこういうことだったのか!と妙に納得した出来事でした。
録画リストからCMが消されて数ヶ月経ちますが、味佳嵯のゆべしは食べれていません。
くろさわかな
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