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[ギターレビュー]Yamaha AEX-500
Yamahaという会社は昔からユニークなギターを販売してきた。90年代に販売されていたAEX-500も、一見よくあるホロウギターのようだがなかなかにユニークな仕様のギターだ。
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正面から見ると、ジャズでよく使われるようなフロントPUのみのフルアコのように見える。Yamahaといえば、セミアコではあるが70年代にはSA-2000といった名機も有名なので、このギターもそういった系統のギターなのだろうと思っていた。
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面白い点はいくつもあるが、まずはネックジョイント。このギターはこのタイプのギターとしては珍しくボルトオンネック仕様になっている。おかげでメンテナンス性はとても良い。サウンドへの影響は正直なところよくわからないが、今のところ特にネガティブに感じたことはない。なお、ネックは薄めだがほとんど反りもなく組み込み部分の精度も高く品質の高さが感じられる。
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このギターはパッとみると1ミニハムバッカー + 1Vol + 1Toneという構成に見えるが、実はピエゾピックアップとプリアンプが隠れている。そしてToneの位置にあるポットはハムバッカーのサウンドとピエゾのサウンドのブレンダーになっている。つまりエレキギター的なサウンドとエレアコ的なサウンドの間で音作りができるように設計されているのだ。
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興味深い機構だったが、残念ながらこの個体に関しては購入時点でアンプに繋いでもサウンドが出ない状態だった。分解してチェックしてみるとミニハムバッカーは生きていたが、プリアンプは生存確認ができなかった。元々ジャズギターとして使いたかったということもあり、プリアンプの修理は一旦諦め、ブレンダーの代わりにTone回路を新しく作り、1ミニハムバッカー + 1Vol + 1Toneというわかりやすい構成で音作りをできるように改造することにした。
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ところで、このギターを買おうと思った最大の理由は「手頃な値段で試せるフルアコが欲しい」からだったのだが、購入してメンテナンスをしていたところフルアコじゃなくてセミアコであることが判明した。ボディは非常に軽く生音もアコースティックギターのような音が出るのだが、どうやらセンターブロックが入っているようで分類としてはセミアコになる。
一通りメンテナンスを行い、またトーン回路の組み込みも終わりフルアコ的な使い方ができるようになった(セミアコだが)。トーン回路の効果も期待通りで、アンプを通した音は335の音ともまた一味違う趣きのあるトーンで面白い。20年以上前のギターでありながらネックは反りがほとんどなく、ついでにすり合わせで微調整をおこなったこともあり演奏性もとても良い。
ただし、生音が普通のアコースティックギター並みの大きいというのが自分にとって最大の悩みだ。まずそもそも音が大きいので、弾く時間や場所が限られるという点に加えて、アンプの方もある程度音量をあげないと生音に負けてしまうという問題がある。軽く弾きやすく音も好みでありつつも、今の自分の環境ではなかなか弾くことができないというのがなんとも残念なところだ。
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