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首都圏のJRはどう変わったか?~『加奈・肇・藍子が行く首都圏大回りの旅』6年後の姿とは~

先日、JR東日本より相模線への新型車両・E131系投入の発表がありました。これで電化以来活躍してきた205系は姿を消すことになります。そのときに思い立ったのが今回の記事です。私が制作を続けている旅m@s(アイマスアイドルがお出かけする話を綴った動画)の第1作では首都圏のいわゆる大回り乗車を扱いましたが、あれから6年が経過しています。確実に他にもロケした頃から変わっている点があると思い、まとめてみることにしました。
やっていることとしては首都圏のJR線について、2015年のゴールデンウィークの頃と現在を比較することとあまり変わりません。

ちなみに2015年GWの頃のアイドルマスター・シンデレラガールズといえば、アニメの第1期が終わった少し後。なんとまだスターライトステージのスの字もなかった頃なんです。もう隔世の感がありますね。

山手線:新型車両に交代

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大回りは渋谷駅からスタートし、新宿駅まで山手線を利用しています。当然乗ったのはE231系500番台(モニターはドア上だけ)。ロケ当時、現在活躍するE235系(モニターが網棚にもあるほう)は第1編成が試運転中だったそうです。お客さんを乗せてトラブルを起こすのはもう少し後。量産体制に移り、第2編成以降が入ってくるのは2017年になってからでした。量産開始直後、少しずつ山手線内で見かけるようになった頃の様子も別途動画で扱っていますのであわせてご覧ください。

なお山手線のE231系500番台はその後中央・総武線に移り、元からいた209系500番台とE231系0番台(500番台と違ってモニターがない)の殆どは八高線・武蔵野線に移っています(後述)。

中央線:快速が終日運転に

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2020年3月ダイヤ改正まで、早朝・深夜帯の中央線は各駅停車だけの運転で、オレンジ色の電車が黄色い各駅停車(中央・総武線)のホームに発着していました。快速の運転が始まるのは6時頃からで、ロケでは快速としての下り一番電車に新宿から乗っています。
現在は快速も終日運転になり、新宿駅の下りでは4時54分発が一番電車です。

八高線:総武線から入ってきた車両に交代

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ロケでは拝島から205系に乗車。しかしその後中央・総武線から移ってきたE231系0番台・209系500番台改めE231系3000番台・209系3500番台にすべて置き換えられ、今では姿を見ることができません。
(下は参考画像:八王子駅に停車中のE231系3000番台。2019年ポケモンスタンプラリーのロケにて)

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※相模線:新型車両が入る予定

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現時点ではロケの頃と違いはありませんが、前書きの通りです。編成の数もさほど多くないので、置き換えが始まったらすぐだと思います。

東海道線など:通勤快速が消滅

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今年3月のダイヤ改正で、東海道線・高崎線・宇都宮線から通勤快速がなくなりました。特に東海道線は品川を出たら大船まで停まらず、横浜すら通過する豪快さが有名でしたが、(趣味的には)残念です。
別にロケで通勤快速に乗ったわけではないのでさほど関係はありませんが、車内に掲示される路線図が非常に複雑だったのを取り上げているため、ここに挙げました。現在の路線図はまだ見る機会がありませんが、多少はシンプルになっていることでしょう。

品川発車直後:高輪ゲートウェイ駅が開業

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品川・田町駅間に開業し、ネーミングが物議を醸した高輪ゲートウェイ駅。その工事はロケの頃には始まっていました。ここから5年をかけて線路の移設や駅舎の建築などが進んでいくことになります。
なお高輪GW駅の開業数か月後の様子も別途動画で扱っていますので、あわせてご覧ください。


武蔵野線:総武線から入ってきた車両に交代

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ロケでは新松戸から南船橋まで乗車。この頃は殆どが205系で、209系500番台が他に数本いる程度でした。面白いことに、当たったのは数時間前に西国分寺で見かけた編成でした。しかもなかなか異色の人生を歩んだ編成に。詳しくは「ケヨM35」で調べていただけたらと思います。
それはともかく、武蔵野線の205系は八高線と同様、中央・総武線から移ってきたE231系と209系500番台にすべて置換えられ、現在はインドネシアで活躍しています(!)。
(下は参考画像:武蔵野線の新たな顔となったE231系。2019年ポケモンスタンプラリーのロケにて)

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千葉駅:新駅舎がオープン

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ロケの頃は新しい駅舎の工事中だった千葉駅も、その後工事が完了し駅舎が2016年に、駅ビルなどその他の施設が2018までにオープンしています。新駅舎オープン当日の様子は別の動画で扱っていますので、あわせてご覧ください。


水戸線:車両を統一(デッドセクション通過の様子が地味に)

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大回りで北関東を含めようと思えば、必ず乗ることになる水戸線。現在は常磐線の上野寄りで活躍する車両と同じE531系だけが走っていますが、ロケ当時は他にE501系(緑色の電車)と415系(3つドアの電車)も走っていました。
ところで、この大回りの旅m@sはアイドルがTVの企画で挑むという体で制作しており、途中10個のミッションをこなすことになっていました。その一つに「電車が停電する様子を捉える」というものがありました。これは交流・直流の電化方式が切り替わる境目「デッドセクション」を抜けるときに電車に起こる現象を捉えよ、と言い換えられます。大回りのルート上には常磐線の取手-藤代間、水戸線の小田林-小山間の2か所にあります。
しかし、最近の電車はその様子をわかりやすい形で見ることは難しくなっています。国鉄の頃に登場した電車、それこそ415系であればデッドセクション通過中は蛍光灯が消えるのでわかりやすいです。一方E501系やE531系では蛍光灯が消えません。そのため、水戸線に乗り換える前に乗った常磐線(E531系)ではデッドセクションを抜けるときに車内の変化を捉えられず、ミッション失敗に終わっています。

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では水戸線ではどの電車に当たったかというと、E501系。蛍光灯が消えません。ニコ動でのコメントでも、コイツに当たったか……と半ば落胆している方がいました。しかしご安心ください、ミッションには成功しています。E501系はドア上の電光掲示板が消える仕組みになっており、消灯から再点灯の様子をノーカットで紹介しています。しかし、もしE531系に当たっていればこれも見ることができませんでした。

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ではE531系なら、即ち今の水戸線・常磐線ならどこを見るべきなのか?正解は、エアコンをずっと眺めていることです。デッドセクション通過の際、わずかな間だけ動作が止まります。これは2019年のポケモンスタンプラリーの際、常磐線でE531系に乗ったときに実際目撃しました。エアコンが動いていない時期だとどうしようもないですが……。
ちなみにE501系は車両こそ今も健在ですが、常磐線の土浦より北側でしか走っていないため、デッドセクションを抜ける機会がありません。よって電光掲示板が消えたり点いたりする動作を見ることはできません。

余談ですが、プロデューサーは取手-藤代間では目立った変化が見られないことを加奈に隠していたため、後日彼女から怒られました。

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両毛線:車両が交代、あしかがフラワーパーク駅が開業

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こちらも北関東を含む大回りでは必ずお世話になる路線。前橋駅はこの路線上にあり、SS3Aライブ参戦で降り立ったプロデューサーさんも少なからずいらっしゃるのではと思います。
それはそうと、ロケで乗った107系(白地にピンクと緑のライン)はその後引退し、現在は高崎線などで活躍した211系(オレンジと緑のライン)が主に走っています。手でドアを開けていたのが、押しボタン式の車両になりました。
またロケのときは沿線のあしかがフラワーパークでフジの花が見頃で、当時の最寄り駅の富田駅で多くの人が降りていっていました。「当時」としたのは、その後2018年にフラワーパークの目の前に駅ができたから。その名も「あしかがフラワーパーク」。目の前に相応しい名前です。

埼京線:一本残った205系が引退

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両毛線で高崎、八高線で高麗川、川越線で川越までと乗り継いで、ロケの最後に池袋まで乗ったのが埼京線です。このとき西大宮駅で交換した列車が、一本だけ残っていた205系でした。ATACSという新しい保安装置を導入するうえで車両に工事が必要でしたが、その予備として残されていた編成です。それが完了した後、2016年に引退しています。

……といった具合です。
思った以上にあちこちの路線で変化があり、ロケで目にしたけど今はもう見られないといった光景が多数あることがわかりました。国内で最も車両の新陳代謝が良い首都圏なら、当然かもしれません。しかし山手線に端を発する大規模な車両交代、駅の開業や再開発、世相の影響による運行形態の変化が数年でここまで重なるのは珍しいのではないかと思います。ある意味2015年に動画で記録し、それを今のタイミングで振り返れたのは良かったのかもしれません。
そして思うのが、大回り乗車は同じコースでも5年ぐらい間を置いてやってみたら面白いのではないかということ。多くの路線をルートに含めれば、だいたいどこかの路線で車両や運行形態が前回から変わっているはずでしょうから。勿論、沿線の風景にもいえることです。ちなみに私は首都圏のJR線に乗る機会がこれまで多数あったものの、大回り乗車はこのときが最後。相模線の車両がE131系に置き換わった後ぐらいに、また企画してみてもいいような気がしてきました。

以上、自分の創作を絡めたここ6年の首都圏のJRの振り返りでした。

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