両者敗北にしないために出来ること(後編)

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前編では、両者敗北が与える影響をお伝えしました。
出来ることならしたくない両者敗北。
どうすれば、両者敗北にならずに戦えるのかを考えましょう。


両者敗北にしないために


初心者も経験者も両方とも意識すること


①時間が共有であることを知る
TCGの時間制限に関しては、よく囲碁などに用いられる「持ち時間制」と比較して議論されます。
運営の都合上難しいのは理解できるので、せめて「制限時間の半分」で自分の行動を終わらせられると吉。

更に言えば、試合開始直後からゲームの残り時間を意識しておくといいです。
制限時間残り5分で焦ってプレイをするよりも、開始時点から1秒だけでも短縮できた方が、結果的に考える時間を残せます。

「半分で終わらせる」つもりで、「開始時間から」気を付ける。
覚えておきましょう。

②ジャッジを活用する
「ジャッジを呼ばれる(呼ぶ)のが怖い」という意見があるかもしれません。

しかしながらジャッジは悪人ではなく、大会を円滑に進めるために必要なスタッフです。

カードを落としてしまった、デッキトップを表向きにしてしまった。
ルールや裁定が分からない。

困って迷ってしまっているより、呼んでしまうほうがスムーズに解決する場合もあります。

もちろん、対戦相手のプレイが極端に遅い場合もジャッジを呼ぶことは可能です。(ジャッジを呼ぶ前に、先に指摘しておくべきですが。)

ジャッジを呼ぶ際は、いきなり呼ぶのではなく、「こういう理由でジャッジを呼びます」と言っておくといいかも。


初心者が両者敗北をしないために出来ること


大前提としてですが、初心者が入れないカードゲームに未来はありません。
TCGプレイヤーとして、この深い沼に片足を突っ込んだことを嬉しく思うとともに、初心者の皆さんに感謝と敬意を払います。

初心者プレイヤーに一番必要なのは楽しむこと。
楽しんで、続けていきながら少しずつ慣れていけばいいのです。

しかしながら、身内で遊ぶのではなく大会に出るのであれば、以下の3つは覚えておくと損しません。

①自分のデッキを知っておこう
今手元にあるデッキは、どのように購入されましたか?
構築済みデッキであれば、説明書きが同梱されているかも。
まずは、読んでみましょう。

お友達がくれたデッキや、カードショップで店員が組んでくれたデッキの場合は「キーカードの名前」で検索すると対戦動画がある場合があります。
分からないことがあったら止めてみて、テキストを見返すといいかも。

初心者の方は、対戦するデッキ全てが初見で、対応に迷うことも。
自分のデッキが分かっていれば、相手のカードのテキストを読んだり、動きの対応に考えるために時間を使えます。

自信がなければ、対戦するかのように一度カードを使ってみて、いつカードをだせばいいのかを雰囲気だけでも知っておきましょう。


②初心者とあらかじめ伝えておこう
対戦前の準備中に、あらかじめ
「初心者なので遅かったらすみません。」と伝えておきましょう。

対戦相手も不慣れなことを分かってプレイするので、宣言をしっかりしたり、対戦相手が考える時間を短くして、初心者のために時間を残してくれるかも。

③相手のターン中に考えよう
ちょっと上級編。
対戦相手が考えている時に、一緒に考えましょう。

デュエマやポケカなどのゲームでは、基本的に相手のターンにやることがほとんどありません。
その時は「どうなるのかなぁ」と何も考えずにただ見ているのではなく、
「次のターンをどうしようか」と考えることをオススメします。

妨害カードなどで例外はありますが、手札の増減は数枚。
相手のターン中に「一旦このプランで行こう」と決めて、引いたカードでそれを修正するようにすれば、思考時間をムダなく使えますよ。


経験者が両者敗北をしないために出来ること

経験者で両者敗北になるのは、一部の仕方ない例外を用いて十中八九意識の差です。
※一部の仕方ない例外
「ケアしきれない相手の超絶神トップによりキルターンが遅延」
「そもそも負け濃厚の手札から細い糸を手繰り寄せて勝つ途中」
「インフレが世紀末」

TCGはあくまで趣味なので、意識が足りないことそのものは悪いことではありません。

しかしながら、全てのプレイヤーが時間切れをしていない以上、制限時間を過ぎることには何らかの理由があると考えた方が建設的です。

①試合の前にゲームプランを把握しておく
地雷デッキならともかく、環境デッキやよく見るデッキについては、あらかじめゲームプランを把握したうえでプレイをすることです。

競技プレイヤーのプレイが速いのは「ゲーム全体を通したプラン」を既に決めていて、プランを修正しながら取捨選択しているから。
「相手が〇〇したらこれ」「××の場合はこれ」みたいな場合分けを、相手の状況に応じてスライドさせていくイメージですね。

逆に言えば、ゲームのプランに直接絡まない部分に関しては迷いません。
身内にプレイが早くて上手いプレイヤーがいれば、何を考えているのかを聞いてみるといいでしょう。
カード一枚一枚のアドではなく、もっと大まかなゲームの流れを説明してくれると思います。

これが出来ていないと、その場その場でのカードの対応に追われ、時間をかけることになります。

不必要な場面で悩まない。両者敗北にならないための基本です。

②そもそも時間のかかるデッキを握らない
意外と出来ていない人がいると思います。

例を挙げますね。
あなたは「1試合5時間かかるけど100%勝つ」デッキを握ろうと思いますか?
握りませんよね。

手札や盤面といったカードアドバンテージ、相手とのキルターンをずらすテンポアドバンテージの他に、制限時間に間に合う「タイムアドバンテージ」もデッキを握るうえでの判断材料になるべきかと思います。

もちろん、好きなデッキを握って両者敗北にならないならそれが一番です。

しかし、時間内にゲームを終わらせるにはカードパワーが足りず、生き残れるスペックはあるので時間だけが過ぎてしまう。
悲しいことにこんなデッキも存在します。

もし、自分がこれ以上プレイ速度を上げられないのであれば、
「そもそも速いデッキに乗り替える」という道もあります。

終わりに


ここまで書いてきましたが、両者敗北の回数を完全にゼロにすることは出来ないと思います。

しかしながら、卓についたお互いのプレイヤーが時間を適切に使うという意思があれば、無駄に両者敗北してしまうことはなくなるのではないでしょうか。

また、ゲームとは直接関係しませんが、シャッフルやカードの探し方など、速いプレイヤーはこういったところもスムーズです。

有限な時間のどこを削ってどこを残すのか。
制限時間を、なるべく有効に使ってみてくださいね。

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