ブレディスローカップ AUS・NZL初代表選手まとめ

◆NZ

ケイレブ・クラーク(ブルーズ)・・・WTB
オールブラックスDebut組で最も活躍した選手。SNS上では第1戦終了後、「Caleb should start」(=ケイレブは先発すべきだ)と言われ、第2戦でゲインメーター138mという衝撃を与え、その試合のマン・オブ・マッチ(≒MVP)に選出された。この4戦を通じてミニ・ロムー、ビーストなどといわれた。文字通り突破力・走力もあり、ディフェンスもできる。WTBは選手生命が短い傾向があるのでそれだけ気がかり。同じポジションで南アフリカのレジェンド、ブライアン・ハバナが33歳までやってるが、ケイレブ・クラークの場合は2027W杯が最後になるかな…。元々はセブンスの選手で東京オリンピックの出場を目指していた。逸材である。

アキラ・イオアネ(ブルーズ)・・・NO8,FL
父親がトップリーグに参戦していた時に誕生した東京都生まれの選手。そして、スクラムの都合で26分で交代させられた悲運の選手。前半の動きを見る限りではシャノン・フリゼルより良い働きをしていた印象を受けた。
今後出場機会が増えてほしい選手。(下ツイートの左側の選手。右は弟のリーコ・イオアネ)

ホスキンス・ソトゥトゥ(ブルーズ)・・・NO8,FL
オーディー・サヴェアの代役として登場。そこそこ。
現状サヴェアが強いので20番としてインパクトプレイヤーとして過ごすことが多そう。1-4戦全戦を通じて出場した。(第3戦は先発)

アレックス・ホッグマン(ブルーズ)・・・PR
スクラム最前列の選手。ブレディスローカップ第3-4戦でそこそこ出番はあった。いまは途中出場がメインだが世代交代が進むと彼がスクラムの中心的存在になるかもしれない。

ウィル・ジョーダン(クルセイダーズ)・・・WTB,FB
ワラビーズ戦では5分しか出場できず。スーパーラグビーでは最優秀選手になっているのでまだ力を発揮しきれていないだけ。アルゼンチン戦、2021年での活躍に期待したい。司令塔的なスキルが身に着けば35歳くらいまでできると思う。(下ツイートのインタビュアーがウィル・ジョーダン。)

カレン・グレース(クルセイダーズ)・・・FL
まだ3分しか出場できていない。LOもできるといいのかもしれない。
現状はサム・ケインやアキラ・イオアネ、シャノン・フリゼルとライバルがちょっと多すぎる。(当該ツイートの左端の選手。まだ今年で21歳。隣にいるのがウィル・ジョーダン、右端がアサフォ・アウムア。)

トゥポゥ・ヴァアイ(チーフス)・・・LO/1トライ
まだ若いだけでサム・ホワイトロックと同じくらいのポテンシャルはある印象。2023W杯までにサム・ホワイトロックが引退した場合、トゥポゥ・ヴァアイとパトリック・トゥイプロトウでLOを組む可能性も高いと思う。

アサフォ・アウムア(ハリケーンズ)・・・PR
スクラム最前列の選手。2回目の召集で初出場を果たす。出場時間が短いだけかもしれないがアレックス・ホッグマンと比べると見劣りしてしまった。

ピーター・ウマガジェンセン(ハリケーンズ)・・・WTB
CTBもできる。初登場にしては十分通用する良い選手だと思った。
今後も選手層の厚さに出場機会にはあまり恵まれず泣きそうな気はする。
オールブラックス的には許しがたいが5年の帰化期間を経てサモア代表とかになったら大活躍しそう。(下ツイートの左の選手。右の選手は同じく初代表のアレックス・ホッグマン)

◆AU

ラックラン・スウィントン(ワラターズ)・・・FL
初代表の試合でレッドカードを受けた稀有な存在。34分で7タックルと運動量は高いので自分をコントロールできるようになると息の長い選手になると思う。
ワラビーズのずば抜けた選手って若い時にやんちゃする傾向がある気がする?(カートリー・ビールもジェームズ・オコナーも22-25歳の時に結構やらかしている。) 下ツイートは34分の首に腕を掛けた危険なタックルでレッドカードを受けたシーン。前科があったので4週間出場停止(今週が1週目)

アンガス・ベル(ワラターズ)・・・PR
ワラビーズ史上最年少PR。20歳でこの体躯は恐ろしいと思った。
突破力もよし、タックルもよし。代表100CAP行くくらいの選手になってほしい。

トム・ライト(ブランビーズ)・・・WTB/1トライ
初代表3分でトライを決めた人。ルーツはスペイン系らしい。
数字には出なかったものの、ディフェンスの先を読んだ動きもかなり優秀だと思った。フィジカルが強くないのはあるが、自身のディフェンスとディフェンス突破力がさらに上がれば怖い選手になる。

ノア・ロレシオ(ブランビーズ)・・・UtilityBK/1トライ
初代表はSO、ブレディスローカップ第4戦ではCTB。22歳初代表でオールブラックス相手に司令塔を任されてしまった選手。キックが安定すればSOで固定できそう。(下ツイートでトライを決めた選手がノア・ロレシオ。)

イラエ・シモーネ(ブランビーズ)・・・CTB
第3戦のみ登場。オールブラックス相手に一応通用していたので時々選出される機会はあると思う。経験の差があるとはいえ、サム・ケレビやマット・トゥームアと比べると見劣りはしてしまう。

フィリポ・ダウングヌ(レッズ)・・・WTB/1トライ
初代表第1戦で衝撃のゲインメーター138m。第3戦以降はさすがに対策されたのでディフェンス突破力が今後は求められそう。25歳とWTBでは遅咲きなのであまり長くは見られないかも…

ハンター・パイサミ(レッズ)・・・CTB,WTB
全体的に上手なつなぎ役という印象。SOやSHのパス起点とトライを決めるWTBの間に上手くいる人。CTBが適所だと思う。

フレイザー・マクライト(レッズ)・・・FL,NO8
あまり印象には残っていない。ただ数字だけ見るとなかなかいい数字を出しているのでハリー・ウィルソンが怪我したりしたら出番は増えそう。ハリー・ウィルソンと入れ替えで競争になるんだろうか?

ハリー・ウィルソン(レッズ)・・・FL,NO8
攻撃型のNO8。AUでは通じたボールキャリーがオールブラックス相手には難しいなど代表戦の壁を痛感させられたと思う。第2戦以降、NO8が定位置になっている。ディフェンスの運動量など、レベルが上がれば息の長い選手になる印象。

テイト・マクダーモット(レッズ)・・・SH
ニック・ホワイトは相手にするとイライラするらしいが、テイトがSHになると攻撃のテンポが上がる+彼がラックに間に合わないとラックに参加している人が突進したりパスしたりし出すので見ていてとても楽しくなる。(彼がSHの場合、そういう動きが多くなるので予め打ち合わせていそう)
タニエラ・トゥポウとハリー・ウィルソンとは同じチームということもあって相性がいい。


◆チームのちょっとした傾向

★NZ
ブルーズ:アイランダー移民が多いオークランドを本拠地にするだけあって、フィジカルに優れた選手が多い。ただその一方個人プレー寄りになる傾向がある(ボーデン・バレットのような強力なまとめ役がいるとハマるがいないと規律が取りにくくなる。)来年はボーデン・バレットが日本トップリーグのサントリーに出張するので来年のブルーズは統率の面で不安が出てくる。

★AU
レッズ:AUの中でもオフロードパスが多いチーム。ジェームズ・オコナーが講師をやっているような気がする。常時オフロードパスを狙っているので繋がると面白いが敵陣にボールを渡してしまうケースもあった。4戦を通してオフロードを最も試みていたのもやはりレッズの選手たちだった。

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