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長期火災の事例

みなさん、
「最近なんか新しい情報に触れる機会が減ったような気がする…」そんな悩みを持っていませんか??

クリエイターズマガジンはそんな時代に、みなさんの生活圏とは違った情報を得る機会を作りたいと考えています。
特に創作においては、そういう体験が新しいアイディアを生むきっかけになったりもしますよね!!

ということで、Twitterフォロワー3.8万人のサイエンスライター&Vtuberの彩恵りりさんに記事をお願いしました!!

今回のテーマは、きのこについて!!

ファンタジーと言えば? そうキノコ!!(異論は認める)

とても不思議な生命体のキノコですが、その中でも面白い事例をピックアップしていただきました!!
皆さんの創作の手伝いになれば幸いです

皆さんこんにちは!サイエンスライターの彩恵りりだよ!今回は、世界中にある非常に長い期間に渡って燃え続けている自然の火について解説していくよ。


そもそも火が付くためには?

みんなは、火が燃え続けるための三要素って知ってる?それは熱・可燃物・酸化剤だよ。燃えるものが無ければ、もちろん火は付く場所がないよ。そして燃焼は化学反応の1つなので、酸素のような酸化剤と呼ばれる物質がないと燃え続けることができないよ。そして最後は熱で、温度があまりにも低すぎると可燃物や酸化剤がいくらあっても火がつかないよ。なので、火災の消火に対して水が使われる理由の1つは、可燃物を燃えにくくし、熱を奪う効果も大きいからだよ。

火災がどうしても消えない場合、普通の火災ならば、他へと延焼しないように注意しつつ、燃え尽きるまで待つという方法もあるよ。これは三要素のうちの可燃物が無くなるまで待つ、というのに相当するよ。普通ならば火はこれで消えるけど、ところが世界には、年単位を超える長さで火災が続いている場所があるよ。その理由は、天然ガスや石炭などの化石燃料がが地表近くにあることで、可燃物と酸化剤が供給され続けることに理由があるよ。

観光地になっている永遠の炎

トルクメニスタンのタルヴァサにある「地獄の門」は、名前こそ知らなくても、強烈なインパクトを持つ写真は見たことがある人も多いんじゃないかな。カラクム砂漠の真ん中にある直径69m・深さ30mのクレーターは、その名前の通り赤々と燃え続けているよ!地獄の門の正確な起源には諸説があるけど、最も検証されているのは、1971年にこのクレーターが形成され、ずっと燃え続けているという説だよ。ここは1971年にソ連の技術者によって特定された世界最大級の天然ガス田で、その予備調査の最中に大規模な陥没が発生し、クレーターから天然ガスが漏れ出したよ。周辺に有毒ガスが拡散することを懸念し、技術者がクレーターに火を放った、というのが地獄の門の形成理由だとされているよ。少なくとも衛星写真の分析では、1972年以降大きな地形変化がなく、この説を支持しているよ。このような地面の局所的な陥没から天然ガスが一時的に噴き出すことは珍しくなく、火を付ければ長くても数週間で燃え尽きる、と技術者は考えたわけだよ。ところがどうやらクレーターに向かってガスの供給が続いているらしく、以後半世紀にわたって地獄の門は燃え続けているんだよ。周辺のガス田開発への支障や環境への影響を懸念して、2010年頃よりトルクメニスタン政府は地獄の門の消火を検討しているんだけど、今のところ消火方法を考え中で、現在でも地獄の門は観光名所であり続けているよ。

もう少しアクセスしやすい所がお望みならば、台湾の関子嶺温泉にある「水火同源」が一番アクセスしやすいかもしれないね。水火同源は崖の隙間から水と共に天然ガスが噴き出していて、白河大仙寺の参徹禅師が1701年に見つけて以来300年以上燃え続けていると言われているよ!最初の頃は火柱が上がるくらいとすら言われていて、1964年の白河大地震以降火の勢いは弱まったものの、現在でも燃え続けているよ。水と炎という本来相容れないはずのものが長年共存している奇妙な光景から、有名な観光スポットの1つになっているんだよ。

ドイツのザールラントにある「ブレンネンダー・ベルク」は、1688年から炭田火災が発生していて、現在でもくすぶり続けているよ。羊飼いが切り株に火をつけたところ、根を伝って地下の炭層に火が付いた、という伝承が残されているものの、実際には地質環境の変化による自然発火だと考えられているよ。かつては岩の隙間から赤熱が見えたと言われているけど、18世紀の終わりにはだいぶ火の勢いは衰え、現在では天候次第で煙が見え、少なくとも1つの隙間から熱風が吹いているのを観察できるくらいにまで落ち着いているよ。とはいえ比較的アクセスしやすい場所にあることから、ここは観光名所となっていて、修学旅行や遠足でも人気の場所になっているよ。

文化的影響を与えた永遠の炎

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