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世界堂にはコピックがない

世界堂に画材を買いには行くんですが、以前にもnoteに書いたように、ワタシが欲しいものが売っていません。
デザインの専門学校に通っていた時にあてがわれた画材がワタシにとっては初めてだったので、その使い心地が基準となってそれに慣れているが故に今でも使い続けているんですが、そのメーカーは世界堂では取り扱いがないらしいんですよ。

それは、コピックマーカーなんかで有名なメーカー『株式会社Too』。
数年前は世界堂でもコピックが売られていたんですけど、ホルベインのマクソンや、デリーターのネオピコが入り、現在コピックの代替え品的に並べられているのが、Mepxy Marker(メクシーマーカー)です。
なんでなんだろう?と不思議に思って調べてみました。

Mepxy Marker(メクシーマーカー)は『株式会社大日本美術工芸』の商品らしいですね。
イタリア『マイメリ社』の日本での代理店が『株式会社大日本美術工芸』。
マイメリ社は絵具メーカーとして世界的に著名で、マイメリの油絵具は「油と顔料以外は何も入れない」という基本理念の基「ピューロ」「アーティスティ」「クラシコ」の3種類を製造しています。

世界堂では、「世界的にも知名度の高いマイメリ油絵具を取り扱っている」と宣伝していて、マイメリ社とキャンソン社(フランスの紙メーカー。日本ではマルマンが代理店)の代表が来日した際、世界堂本店で特別講演が行われましたからイチオシなんでしょう。
ちなみに『株式会社大日本美術工芸』では、マイメリ社と国内ブランドのARTON(アートン)製品を取り扱っています。
油絵で強いのはマイメリ社で、その代理店の株式会社大日本美術工芸の商品が「Mepxy Marker(メクシーマーカー)」。
だから『株式会社Too』のコピックマーカーを取り扱わない、ってことなんですよ、たぶん。

先日、アルコールマーカーに最適な紙の「PMパッド」を買おうと世界堂を訪ねて聞いてみると、「うちでは取り扱えない商品です」と言われましてね。
「取り扱いがない」じゃなく、「取り扱えない」。
「取り扱えないってどういうこと?」と、ここに引っかかったわけだ。
口が滑ったんですかね。
会社の裏事情をポロッと言っちゃった感じの。

「PMパッド」のPMは、パステル(Pastel)とマーカー(Marker)に由来、鉛筆との相性も抜群でデザインやアイデアを描きとめるパッドとしてとても人気があるデザイン用紙で、超ロングセラーとなっています。
これを作ったのが『株式会社Too』なんですね。

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※株式会社Tooについては、過去記事「オススメする万能なイラストボード」で触れているので、まだ読んでいない方はこちらもどうぞ。

株式会社Tooはグループ会社として、コピックを中心としたマーカー製品の開発・生産を行う『株式会社トゥーマーカープロダクツ』、そのショップ展開をする『株式会社トゥーマーカープロダクツ トゥールズカンパニー』を設立し、新宿・横浜・大阪などで店舗を設けています。
「アルコールマーカーといえばコレ」みたいな地位を見事に確立し、自社での店舗展開も世界へと広がっているので、世界堂で販売する必要もないんでしょう。
コピックマーカーに関連する商品の取り扱いは無しとか、会社同士の契約があるのかどうかはわかりませんけど、今まであったものがなくなったってことは、何かしら裏であったんだろうと推測は出来ます。

世界堂は、リキテックス(Tooグループの取り扱い商品)の種類も極少数だし、ワタシが使いたい画材が置いていないというのは相変わらずなので、ネットショップで手に入れないといけないというのは今後も続きそうです。



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