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レッドウィング

だいぶ冷え込みがなくなって過ごしやすくなり、昨日は突然「靴でも磨こうか」という気分になりましてね。思い立ったが吉日、だいぶ手入れを怠っているレッドウィングを引っ張り出し、久しぶりに靴磨きを始めました。
“レッドウィング” はアメリカのブーツメーカーで、一生使える実用靴として親しまれ世界中に愛用者がいます。90年代のアメカジブームで一気にレッドウィングの人気が高まったんですが、その時期にワタシは日本ではなくアメリカで買ったんですよ。
ワタシが持っているのは、アイリッシュセッターの犬の刻印が入っているモデル。

大抵はベロの裏にタグが縫い付けられているんですけど、これは付いていないタイプなので多分珍しいとは思うんですが、日本ではあまり人気がなかったモデルとも聞くので、価値があるんだかないんだかはわかりません。

履けば履くほど味わい深くなり経年変化が楽しめる、っていうのが魅力というので持ってはいますが、重たくてね。だから滅多に履かないんですけど、手入れはしておかないとってことで「たま〜にオイルを塗って、磨いて」というのをやっています。
で、昨日はお久しぶりの靴磨きってことでブーツを外に連れ出しましてね。まずは紐を外して、汚れを落とすために全体にブラシをかけるんですが、ここでめんどくさいことになっていることを知ります。
ハトメに緑青(ろくしょう)が発生しているのを発見。

まぁ、長いこと放置してましたから無理もありませんが、面倒なことになりました。この緑青はいわゆるサビなんですけど、粘着性があってなかなか落ちないんですよ。ブラシでこすってもダメなので、ここはコツコツと爪楊枝で取っていくことにしました。
ハトメの表と裏の溝に見事に入り込んだ緑青を地味〜に取り除く作業は、結構無心になれっちゃったりするので、嫌なことがあって何かを悶々とやり続けたい時にはピッタリなんですが、今は別に嫌なことなんかないのでただツライだけ、っていうね。
それでもなんとか取り終わり、達成感というよりも「やっと終わった、これで休める」的な喜びと労いだけで、やれやれと時計を見ると2時間が経過ですよ。

何やってんだ、2時間も。靴磨きにこんなに時間かけて。ちゃんと手入れしてりゃ、緑青だってここまで多くなかっただろうに。やってなかったツケがまわったな。手入れできないなら捨てちまいな。

と、もう一人のワタシが頭の中で文句を言っているのが聞こえてくるようですよ。
それもそのはず、緑青取りで疲れちゃってしばらく休むハメになりましたから。今年46になるババアが、ちっこい金具相手に厄介な作業で2時間も格闘すれば、そりゃあ疲れます。このあと皮にオイルを丁寧に塗り込み、馴染むまでひとまず休憩することにしました。
ふと思い立ち取り組んだものの、吉日には程遠い「吉はいずこ?」的なグッタリ感しかない午前があっという間に終わり、午後暗くなる前には靴を磨き上げ、紐を装着させてやっと終了です。

まぁまぁ、いい感じになりました。

ここまでやっておいて何ですけど、この靴そもそもデカくてサイズが合ってないんですよ。重いし、デカいし、ってそりゃ〜履かんわな。
レッドウィングは通常の靴よりも1cmくらい大きく作られているそうなんですね(後から知ったんですけど)。ワタシの靴はアメリカのサイズで6、日本サイズで24cmなんですけど、ウィングではそれにプラス1cmになるので25cm、ってそりゃ〜デカいわな。
ちゃんとサイズが合ったのを買っていれば、履き込んで今頃はイイ味が出てるんでしょうけど、当時店にあった一番小さいサイズがコレだったんで選びようがありませんでした。

ブッカブカで超歩きにくくて重たくて、カラダに比べて靴デカくね?ってなるブーツなので、ほぼ靴箱の片隅に鎮座している状態なんですけども、せっかくキレイになったので、近いうちに履いてあげようかと思います。

みなさまのご支援に感謝します。