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俳優と声優

外出自粛中だからってことではなく、普段からよく映画を(DVDレンタルで)観るんですけど、最近は本当に「アニメ映画や吹き替えに、なぜ声の演技に不慣れな俳優やタレントを起用するのか?」と不思議に思う作品が増えていますね。
どの作品かは言いませんけど、「見はじめてすぐ見るのをやめた」っていう経験が多々あるわけですよ。
2000年以降の映画作品に、こういった「声優ではない人」を起用することが多くなっているようです。
ドラマや映画や舞台がメインの俳優と、声の演技がメインの声優とでは「声の領域や表現力が全然違う」ので、声優でない人が演じていると、なんかこう心地が悪いというか、残念で仕方がないわけです。

声優として『ONE PIECE』のルフィ役などで活躍している田中真弓さんのインタビュー記事を見ると、「声優は俳優の中の仕事のひとつ、俳優という中に声優は完全に入る」「声優という職業はなく、俳優のくくりである」と言っています。
(参考までにどうぞ。→『田中真弓が語る、俳優と声優の演技の違いとは』)

俳優と声優は別モノ、と思っていたワタシからするとちょっと違和感があったんですけど、言われてみればそうですね。
演者本人が姿を見せているか否か、それだけですから、くくりとしては俳優で、姿を見せずに声だけで演じること(人)を声優というだけなのかなと、ちょっと納得しました。

まぁ、正直なところ、俳優でも声優でもどっちでもいいんですけどね。
例えば、アートの世界でいうなら「イラストレーターか?画家か?」みたいなもんで、見る側からすればどっちも「絵描き」なわけですから、肩書き的なものはどうでもいいわけです。

要は「良い作品を見たい」ってだけなんですよ。
演技がヘタクソな役者揃いのお芝居、見たいと思います?

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勿論、上手な方もいます。
「スチームボーイ」での 小西真奈美さん、「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」での吉田鋼太郎さんはすごく良かったですよ。
とはいえ、近頃の映画は声優の演技が見られない作品ばかりになっているのが勿体無くてしょうがない、と思っていましてね。

俳優のインタビューなんかで「ドラマと舞台は全然違う」というのをよく聞きますけど、それが「声だけ」になると更に勝手も変わるでしょう。
演技という点は同じですけど、ジャンルが違うわけだ。

ペン画家は油絵を描けんのか?
フラメンコダンサーはタップダンスを踊れんのか?
和食料理人は全員寿司握れんのか?
って話。
修行(練習)を重ねれば出来るようにはなるでしょうけど。

見る側からすると、実力のある人をキャスティングしてほしい、ってだけなんですよ。
ただそれだけ。
「なんじゃこりゃ?」とガックリするような、集中を欠くような見ていられない演技というのは、見た目が良くても味が良くない料理と同じで、とても惜しい気持ちになるわけですね。

今後のアニメ映画や吹き替えはどうなっていくんでしょうね?

気になるところです。


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