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チビッコを預かる

急遽、友人の大事な娘ちゃんを預かることになり、床に置いてあるものを退けたり端に寄せたりして、部屋の中をちょっとだけ整えて準備しました。
9:00過ぎに友人に連れて来られた娘ちゃんは、ご機嫌ナナメ。
「あたしをどうする気よ」ってな具合に、上目遣いに友人を見つめ、話しかけても知らんぷり。
部屋に迎え入れ、使い慣れたクッションを置き、しばらく友人にもいてもらい娘ちゃんの様子を見ていましたが、なんだか落ち着かない様子です。
時間になり、夕方まで帰って来られないことを説明し「いい子でいてね」と、友人は部屋を後にして出かけて行きました。

さぁ、どうなる。
叫ぶか?
わめくか?

じっとドアを見つめたまま、出て行ったドアの前に座っています。
ピンクのカワイイ服の背には、星のアップリケ。ツヤツヤの黒いヘアには太陽の日差しが当たり、キラキラと光っています。
その後ろ姿は、ピクリとも動きません。

いつまでたっても戻って来ないので、さすがに不思議に思いはじめたようです。
そ〜っと顔を除きこむと「どういうこと?」みたいな、ちょっと半泣きのような困り顔になっているので「あっちに一緒に座ろうか」と声をかけてみましたが、ドアの前から離れようとしませんでした。

仕方がないのでしばらくそのままにして、座る場所やらのセッティングをすることにしましてね。
ワタシも側に座った方が良さそうだったので、ノートパソコンやらを低いテーブルへと移動し、必要なものを揃えていたその時です。
ワタシを呼ぶように、こっちを向いてとうとう叫びました。

ワン!

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アン!アワン!ワン!……アワンワン!

「ちょっと、どういうこと?!ねぇ、どこ行ったの?!ねぇ!!」
みたいな。
プチパニック状態。

ついにはうなり
「なんなのよ、ちょっと、どうなってんのよ」
ってな具合に、文句を言いはじめました。

でも、本当に戻って来ないのがわかるとキュ〜キュ〜と悲しそうな声を出してとんでもなく不安そうな顔をしたので、抱えてイスに連れて行き、お腹の上に乗せて寝そべると、ちょっと落ち着いたようです。

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それからは、ワタシがトイレに行くたんびに「どこ行くんだ」と呼び、部屋に戻るとしばらくジ〜ッとドアを見つめてたそがれる、っていうのを繰り返してほぼこの状態でしたよ↓

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不安だったんでしょうね〜。

午後にはこんな感じになり↓くつろぎはじめたように見えますが、見つめる先は「ドア」なわけだ。

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17:00過ぎてやっと、ワタシがトイレに行っても呼ばなくなり、不安げな様子もなく完全にくつろいでいましたけどね。

待ちに待っていたであろうお迎えに大喜びするかと思ったら、帰って来た友人の顔を見て安心したのもつかの間、「瞬でシカト」には驚きました。
とんでもなく不機嫌でヘソを曲げてましたよ。

「来たこともない場所にいきなり連れて来て、まさかの置いてきぼり?戻って来るの遅いんじゃない?あたしがどんな思いで待ってたかわかってんの?プンプン」

ってな感じに。

おてんば娘には、いい経験になったんじゃないでしょうか。
ワタシはとっても楽しかったです。



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