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懐かしいニオイ

久しぶりに涼しく清々しい朝だったので、深呼吸でもしようかとゆっくり息を吸うと、牛糞くさくて思いっきりオエっとなるっていうね。
我が町は、自然が多く空気もキレイなはずなんですが、『ふんわり漂う3種の香り』というのがありまして、牛豚鶏による強烈なニオイが季節と風向きによってとんでもないハーモニーを奏でるわけです。

今朝は牛。
小さい頃からこのニオイには慣れてはいるものの、臭いものは臭いわけで、無意識に口をギュッと閉じ、思わず眉間にシワがよります。
中学生の頃、仲良かった友達の家で乳牛を飼っていたんですが、ある時彼女が学校で体操着に着替えると、自分のニオイをクンクンと嗅ぐんです。
「洗濯物、外に干しやがったな。牛くせ〜」
家の敷地内に100頭くらいの牛がいるので、洗濯物をうっかり外に干したりすると洗剤の匂いなんてかき消されて、牛のニオイでしかなくなるんだそうですよ。
それが嫌で家の中で干してくれと頼んだそうですが、母親からすれば外でお日様の光に当てたいでしょうし、牛のニオイなんて気にならないんでしょうけど、年頃の娘が牛臭いってどうなのよって感じです。

今ではその乳牛もいなくなりましたけど、どこからか牛糞のニオイは漂い続けていて、養豚場も養鶏場もあるのでいつでも何かしらのニオイがしています。
昔から、友人がワタシの家に遊びに来ると、大抵鼻をクンクンさせて眉間にシワを寄せてましたからね。
なぜか、実家がある場所は特にニオイが強いんですよ。
軽い気持ちで窓を開けると、とんでもない目にあう日もあるというのを今更思い出しました。



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