考える

進路で悩む若者たちへ

知り合いのお子さんは高校2年生で、「イラストレーターになりたい」と専門学校への進路を希望し学校に提出したそうなんですが、教師からはこう言われたそうです。
「イラストレーターは食っていけないからやめたほうがいい」

あんたはイラストレーターの何を知っている?そもそも「食っていく」とはどういうことなのか?と、その教師の定義を聞いてみたいもんですね。

目標はイラストレーターになることですが、行くのは絵の専門学校であって専門知識を学ぶ場所です。
イラストを描くために必要な勉強というのは、デザインやデッサン、様々な画材の使い方や技術を学ぶということで、学校で得る知識量はとても多いわけです。
そこで学んだことにより、イラストレーター以外にも視野が広がって、それだけに特化することなく道が開けることもあるんですよ。

「イラストレーターっていう仕事だけで食っていけるのはほんの一握りだろう。それでもやりたいのなら、いろんなことを学んで身につけて仕事に生かすことを考えながら進むといい」ぐらいのアドバイスはしてあげてほしいと思いますね。

ワタシがデザイン専門学校に入学したのは今から27年前。
バブルがはじけて経済が今後どうなっていくのかという暗雲が立ち込めている頃ではあったものの、まだ10代のワタシに危機感などはなく「景気なんてそのうち良くなるんじゃね?」くらいの考えで、まさかこんなに逼迫(ひっぱく)する事態になるとは夢にも思いませんでした。
10年後、20年後がどうなるか?経済、環境、仕事はどう変わっていくのか?なんて想像すらしない、まさに若者。
景気の良い時代しか知らない、教えてくれる人もいない、そんなことは考えない年代です。

これからの時代は、安定などなくなります。
安定してる方が奇跡だといえるでしょうね。
“どんな状況においても自力で食っていける力を身につける” ことが必要になっていく時代に突入してますから、これから社会に出る若者のナビゲーターともいえる「教師」には、先見の明を持っていただきたいとホント思います。

とかく “アーティストは食っていけない” と刷り込まれていますから、絵描きやミュージシャン、ダンサーや役者になりたいというと皆、口を揃えて「食っていけないよ」と言います。
これを言うのは、だいたい組織(会社)からお給料をもらっている人でしょうか。
でもそれが、いつか逆転する日が来ますよ。
1つの職業だけでは食っていけない時代になるんでね。
農業やってるミュージシャンとか、ダンサーもやる教師とか、二足の草鞋を履くのが当たり前でそれが普通になって、感性を生かす仕事が成り立っていくとワタシは思います。

SNSによって仕事の幅は広がります。
常に向上心を持ってアイデアを生かし、人のやらない分野を見つけて構築することがとても重要です。
有名になる必要はなく、需要と供給のバランスが取れれば食っていけます。食っていく方法を見つけることが大事であって、それをするために人は勉強し努力するんですよ。
やる前にあきらめたらもったいない。応援してくれる人がいるならやったほうがいい。
頑張れ、若者たち。
ワタシも、頑張る。

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タイトル『Friends』
アユミwebsiteでは、制作のテーマや考え方を書いています。参考までに。



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