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約100年前のベヒシュタインのグランドピアノを弾いてみた♪

子どもの頃から成人するまでピアノを弾いていた。
家にあったのはkawaiのアップライトピアノ。
それから20年以上たった時に、仕事上、舞台公演の稽古ピアノを弾くこととなり、久しぶりに鍵盤にふれた。
その時は、kawaiのグランドピアノだった。
出入りのあるピアニストの方が中古ピアノが並ぶ倉庫にいって選んできてくれたというだけあって、とてもキレイな音がした。
このピアノをその後5年程、弾きまくっていた。
そして、グランドピアノに開眼してしまったのだ。
アップライトと違うタッチや、音の響きに魅了されてしまった。

その職を離れた時に、私のピアノ時間もなくなってしまった。
ピアノがある生活になじんでいたので、ピアノが引きたくなるとレンタルピアノスタジオにいくしかなかった。が!ここで問題が・・・
大抵がヤマハのピアノなのだ。
私はヤマハの音が嫌いだ。どう弾いても、私の出したい音がでない、過一的な「学校の音楽の時間」的な音しかでてこない。
「あ~、なんてつまんないんだ!」と愕然とした。
その後、私のピアノロスとともに、理想の音を求めて、ピアノメーカーを流離うこととなった。

Youtubeの調律師さんのチャンネルだと、色々なメーカーの音がきけるので、聞いてみた。デジタルであっても、聞き比べはできるもんだね~。
そんな中、ベヒシュタインのヴィンテージピアノ(グランド)を弾けるチャンスがきた。
一台は1985年、もう一台は1928年製だ。
前者の方は、とても荒々しい野生的な感じだった。
そして28年製のピアノを一音鳴らしただけで、しびれてしまった!
これだ~~~~~♪
と全身で叫びたいぞ

私の気持ちを全部くみとってくれる、繊細なまでに音を作れるのだ。
弾いている私も「私にぴったりだわ~。一心同体だ」と思っているのだが、聞いていた方も、「もとこさんにぴったりだわ」とコメントくださり、もう気分マックス!!

一度はオーバーホールしているが、その100年前の躯体は優美で繊細な音をかもし出してくれている。

楽器は演奏者によって全く音が違う。
このピアノをピアニストが弾かれた時には、全然違う音がしていた。が、「出したい音がだせる」という感想は同じであった。

そのピアノと二度目の対面が先日あった。
イベントで自由に演奏しても良い。ということだったので、語りとピアノでセッションをしている友人と出かけた。
いつも私のピアノに合わせて語っている彼女の耳が、彼女の全身が、またたく喜びだした!
「もとこさん!この音ですよね~」って。
「この芯があるけど、クリアでキレイな音がモトコさんの音なんですよね~」と興奮しながら言ってくれていのがうれしい。
彼女にもそれがわかったんだね!

その時の演奏がコチラ
ヨネ ノグチの詩と即興演奏

今と違って一点ずつ本当のハンドメイド。
使っている木、鍵盤の象牙も今では手に入らないものばかり。
なんでも新しいものが良い価値感がない私には、何から何まで「ホンモノここにあり」が伝わってきて、興奮が止まらない!
そして、ここまでも自分にピッタリの音が出せるピアノに出合えた喜びが大きい!

いつか私の手元においでぇ~~~♪