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2回目の徳之島トライアスロンを終えて

2022年6月からトライアスロンの練習を始めて、1年前の2023年6月の徳之島トライアスロンが本格デビューとなった大会。自分の中ではトライアスロンを初めて丸2年という定点観測的な大会になりつつありますが、2年間の集大成でもあるこの大会を振り返りたいと思います。


<6月21日(金)大会前々日:東京羽田から徳之島へ>

今回ANAで予約したけど、徳之島はANA便が飛んでおらず、JALとのコードシェア便という何とも珍しい組み合わせで徳之島まで行くことになります。しかし、途中鹿児島空港でチケットを発券しないといけないので、めんどくさい。。。
そんな中、着陸直前まで鹿児島付近に停滞していた線状降水帯の影響で飛行機の遅れなどあったけど、遅れて徳之島へ到着。徳之島は快晴だけど蒸し暑い状態。この中でレースをするのか。。。ってちょっと不安に。。。

本州は梅雨入りのタイミングで徳之島は梅雨明け

到着後、すぐに会場に行き、受付を済ませて、事前に送っておいた自転車を組み立てて、その自転車で宿まで移動していくことに。
宿は初めて泊まる民宿。宿を押さえていなかったため、仲間の友人にお願いしてなんと確保してもらえたんです。本当にありがたいです。
同室は知らない方々と泊まりますが、そこは同じトライアスリート。すぐに打ち解けあえて、色々な話もできてストレスなく過ごせそうな予感。

知らない人同士で3人で寝る部屋

夜はカーボパーティという前夜祭があり、地元の子供達によるダンスショーや料理や焼酎、スポンサーのアサヒ飲料さんが準備してくれた大量のお酒など、飲んで食べて大盛り上がり。
野外でビールや焼酎を飲みながらワイワイとトライアスロン仲間と語り合うのは本当に楽しい!

カーボパーティーは楽しい

楽しい時間が終わり、帰り道ではキレイな満月。何かいいことがありそうな予感♪って思いながら帰宅の途につきました。

光がないので満月がとてもキレイ

<6月22日(土)大会前日:徳之島満喫>

当日と似たような条件で泳ぐために、朝7時半からスタート会場へ行き試泳。めっちゃキレイな海だけど、満潮に加えて数日前の大雨の影響でかなり波が高く、潮の流れも早そう。
だけど宮古島で泳げたことがかなり自信になっていて、なんとなくいけそうな気分になっている自分(笑)

海は大荒れだけどめちゃ透明度が高い

日中はバイクでランコースの下見も兼ねて観光したり、徳之島観光を楽しんでました。

犬の門蓋(インノジョウフタ)はめっちゃキレイ!

今回初めて知ったのは、第二次世界大戦の時に戦艦大和が沈んだ場所が徳之島沖ということを知り、その近くにある記念碑を訪れました。

戦艦大和を祀る記念碑
(立っている塔は戦艦大和の船首と同じ大きさらしい)

こんな長閑な風景の先で戦争が起きていたことを想像し、今、世界で起きている戦争と照らし合わせると複雑な気持ちが湧いてくる。そして、この平和な土地で戦争なんて絶対にやめて欲しいって気持ちが湧いてきて、同じ過ちを繰り返さないようにしたいと思う今日この頃。

早めに宿に戻り準備をして、鹿児島名物の鶏飯とビールロング缶を一本飲んだら、20時30分ぐらいか眠くなり始めたので21時には就寝。

<6月23日(日):大会当日 レース準備>

天候:曇りのち晴れ、気温:最低気温26度、最高気温31度、湿度:80〜90%前後、風速:7〜8m

4:30 起床 
いつもの30分ストレッチ。このストレッチで段々目が覚めてくる。

5:00朝食 
民宿の朝定食、炭水化物多めに食べたいのでご飯を山盛り食べてかなり満腹感。

5:30準備 
当日のボトル、持っていくものなどの準備、機材の確認など諸々済ませる。

今回の準備物

朝はルーチン化させることがとても大事で、起きてからストレッチして、ご飯食べて、トイレを済ませるまでを準備時間として含めると最低1時間半、できれば2時間は欲しい。ただ、そのパターンを日頃から作っていると、同じパターンで動けば場所が変わってもやっていける。

6:30出発 
バイクでスタート地点まで荷物を持って移動。バイクで10分ぐらいなので、軽いウォーミングアップ。
到着すると、大潮満潮で大荒れということもあり、大会として実行するのかどうかを協議中途のこと。

選手の人たちは「おーこんな中泳ぐの?!」とか「距離短くなって欲しいな〜」など色んな声が出ていましたが、何となく子供が台風の前に興奮している感覚に近くて、全体的になんか嬉しそうな雰囲気が伝わってくる。

大潮満潮でさらに海が荒れている様子

7:15ぐらい 大会の方針が決まる

やはり海が荒れているため、開始時間を30分遅らせて、距離が2kmから800mに短縮。自分の中では海の距離が短くなってホッとする自分と、去年と比べて、自分がどれだけ成長したかを測るためにも同じ距離で試したかった自分もいて、ちょっと残念な気持ちもある。

トランジションエリアで準備をしていたら、向かい側のレーンに日本ランキング年間1位を9回、2016年ワールドトライアスロンツアー年間3位にもなったことがある上田藍選手がいるではないですか!
しろさとTTの時も少し話したのですが、その時のことも覚えてくれていて、とても気さくに話してくれ、荒れた海の泳ぎ方まで教えていただきめっちゃありがたかったです。

上田藍選手と一緒パシャリ!

8:15着水 
7時台に比べると少し波が落ち着き、上空は晴れ間も見え始めて徐々に気持ちが盛り上がり始めてくる。

<意外に進む荒れ狂う海のスイム>

8:30スイムスタート
宮古島と同じく一斉スタートの上に、波が高くてヘッドアップをすると水を飲んでしまう可能性が高いためか平泳ぎをする人が多くいて、海は大混雑。ただ、ここは藍さんに教えてもらった泳ぎ方を心がけて慌てずに丁寧に泳いでいると、人が寄ってきても慌てずに対処できる。
最後の100mは潮の流れに向かっていく感じで、なかなか進まない区間はありましたが、全体的にはいつもよりもむしろいいペースで泳ぐことができてあっという間にスイムフィニッシュ。
自分の中では悪条件の割に悪くないタイム。

スイム800m 00:16:51

<去年と同じはずのバイクコースが・・・>

トランジションではスイムでそんなに体力を消耗していないけど長距離に備えて、アミノバイタルジェルとおかきを補給。あと素足で靴を履いているため、足が擦れないようにクリームを塗ろうとしたら、どこにいったのかわからず、、、結局ワセリンを塗ってスタートすることに。

8:46 バイクスタート

ここのコースは急な坂道からスタートするので、初っ端から結構キツい。
ただそこを抜けると、最初は追い風もありいい流れでスタートが切れたのだが、10kmも経たないうち風向きが変わり始めて、徐々に向かい風が強くなり始めて、ここからが逆風による修行が始まった。。。
コースは元々アップダウンが激しく、上りは当然ですが、下りも次の上りに向けて休む暇がなくとにかく漕ぎ続ける必要があって、去年はそれがとっても楽しくてコースを満喫できたのですが、、、


ちょっとした上り坂はDHバーを持ったまま
登り切れるけど今回はそうはいかず。。。
(写真は横浜の時の写真)

今年は向かい風の影響で、上っていても辛いし、平地もきついし、下り坂も
降っていても風の抵抗にあって進まず、次の上りが来たらすぐ漕ぎ始めないといけない。。。
そんな中でもバイクが得意な人たちはガンガン飛ばしていく。自転車は練習している人は本当に早い。
最初は飛ばしている集団についていこうと頑張ってはみたものの、5~6kmぐらいついていっていると、この調子でやってると足が持たないなって直感的に思い、20km過ぎたあたりから無理に脚を使わずに、ランに向けて少し温存しながら走ることに。その影響はタイムにも現れていて昨年よりもバイクはトータルで4分も遅い結果でした。
昨年 2:54:33
今年 2:58:35

元々、トライアスロンの3種目の中でバイクが比較的好きだし、得意ということもあり、この1年はバイクの練習を殆どせずに苦手なスイムとランに時間を費やしてきたのですが、前回の宮古島に引き続き、ここにきて練習不足が露呈してしまいました。
さらに、いつもならバイクの時に固形物系のエネルギー補給をして、ランに備えるのですが、暑さで胃が固形物が受け付けてくれず、水分補給ばかりしてしまい、これが後々尾を引くことに…

バイクから見えるこの景色は最高!

<徳之島の魅力はボランティアサポーター!>

徳之島のサポーターの皆さんがほんと凄いんです。
子供が自転車の動きに合わせてスポンジを持って一緒に走ってくれたり、ドリンクを取りやすいように準備してくれたり、めっちゃ暑いのに色んなところで75kmの区間で殆ど応援が途切れることがないぐらい、声をかけて応援し続けてくれて、本当に嬉しかった!
途中55kmぐらいのあたりで一番しんどい5kmぐらい続く坂道があり、そこに高齢者施設のおじいちゃん、おばあちゃんたちがテントの下で椅子に座って「坂は大変だね〜頑張って〜」「もう少しだよ」って、めっちゃ声をかけてくれるんです。おじいちゃん、おばあちゃんたちも暑いだろうに本当に嬉しそうに観ててくれるんです。本当にありがたい。
そして、この坂を越えると、追い風+下り坂が続くので時速60km以上出して降って行きます。またその区間は住民の方も多くて、たくさんの声援をいただきながら、ガンガン飛ばせるのが、これがまためっちゃ気持ちいい!!(声援に応えたい気持ちもあるのですが、ひたすら飛ばします。。。)
あと子宝の島っていうぐらい、島にはたくさんの子供達がいて、島中に小さい子供たちが至る所で真剣に応援してくれるので、頑張ろうって気持ちになってくるし、本当にありがたいな〜って思いながら走っていました。

島の至る所で応援されている

バイクのフィニッシュゲートに近づくと何十人もの子供たちが待ち受けてくれていて「86番来ました!」「86番です」「次は86番「原田選手」です!」って伝言ゲームをしてくれて、フィニッシュゲート到着すると、子供達が私のトランジションエリアまで誘導してくれるんです。これがまたありがたくて、他のレースではなかなか見れない光景ですが、本当に感謝しかないです。

バイク 02:58:35

<殆ど日陰がないランコースは灼熱地獄>

トランジションエリアでは補給食を準備していたのですが、暑すぎて何も食べる気が起きず、ランのスタート地点にあるエイドでパッションフルーツだけ入れてスタートしました。

11:45 ランスタート

ランの時間帯は昨年以上に太陽の日差しが照り付けてきて肌が痛い。
走り始めて思い出したのですが、このコースは殆ど日陰なし。。。ヤバい予感しかない。

今年は風があったおかげで、若干気は紛れるけどやっぱり暑い!暑過ぎる!って感じでスタートでした。とりあえず、何か決めないとだらだら走りそうだなって思い、エイド以外は足を止めずに走り続けることを決めて走り出しました。

走るペースは5:30~5:45/kmぐらいですが、坂の上り下りが多いし、2〜3kmおきにあるエイドステーション全てに寄って、水をかけてもらったり補給したりするので、平均ペースは6:00/kmぐらいに設定して、基本的に同じペースを守りながら走り続けました。
黙々と走っていると、遠くに見えていた人が段々近くに見え始めて、抜いていく。またしばらく走っていると上り坂で歩いている人がチラホラ。そう、バイクで足を使い果たした人たちがどんどん落ちてきてくれる。
改めて、自分の実力をちゃんと知っておくことって本当に大事だなって思うし、一つの種目だけで終わらないトライアスロンは面白い。
ここはこの一年で成長したところかな?!

こんなに足は開いていなかった
(横浜の時の写真)

途中、身体が熱を持っている感覚もあったため、「熱中症」だけは気をつけなきゃって思い、常に氷を持ちながら地道に走っていました。
とはいえ、やっぱり楽しみながらやらないと飽きちゃうので、毎回エイド毎にスポンジを持っている子供達に「水かけて〜!!!」って頭を差し出してお願いすると、キャッキャ言いながら水をかけてくれるので、それあとても楽しくて、一緒に楽しんでました。

大きなアップダウンは終わり、残り8kmぐらいからサトウキビ畑の真ん中をひたすら走るコースが気持ち良いし、そこを抜けると海辺沿いに入り始めて、そこがまためっちゃ気持ちいい。

この直線をひた走る

そして、残り5kmのところでエイドにあるいちごのかき氷が最高に美味しい!!!

直線を走った先にこのかき氷がもらえる!!
(写真:竹下製菓HPより)

その勢いでスピードを上げたいけど、後半バイクで水分補給しかしなったことが影響して、ペースがなかなか上げられず。。。
残り3km地点あたりで前方に同じチームの人が走っているのが見えてきて、追いつきたいけど、追いつけない状態。
ただ、残り2km最後のエイドで水をかけてもらったらスイッチが入り始めて、やっと身体が動き始め、ペースを5:15km/kmに上げるけど、時既に遅し。ただ、少なくとも去年のランタイムは更新したいと思っていたので、粘ってゴール。

昨年:02:02:37 
今年:02:01:42

フィニッシュ後にアイシングしてもらって最高!

フィニッシュ後にアイシングステーションがあるとのことで、必要ないかなって思いつつ寄ってみたら、アイシングしてもらうと自分の身体が思った以上にほてっていて、一気に疲れが出てきてしばらく放心状態に。。。
ここでもボランティアの方々が本当に優しくて、水持ってきてくれたり、タオルを切り替えてくれたりしてくれて本当にありがたかったです。
完走後はチームメンバーのゴールも見届けて、全員が無事完走。

無事完走!!

<4種目目の競技:どんちゃんパーティー>

ただ大会はここで終わりではありません。
この大会は公式の4種目目として、どんちゃんパーティーがあるんです。
フィニッシャーがもらうポロシャツにも、「SWIM,BIKE,RUN&PARTY」と記載されているわけで、参加者はもちろん、大会関係者、ボランティアサポーターの皆さん、地域の皆さんが心から楽しみにしているパーティー。

SWIM BIKE RUN & PARTY

お互いを讃え合いながら、何がよかった、楽しかった、難しかったなど色々話し合いながら、次のレースはどうするのかなど話し合いながら盛り上がります。そして、最後は会場全体が踊って歌ってどんちゃんして終わっていく。梅雨も明けてここから夏が始まるな〜って感じもありました。

パーティーは大盛り上がり!
横の公園では子供達が大はしゃぎ
民宿に戻って二次会・三次会

<大会を終えてみて>

スイム(0.8km) 00:16:51(87位)
バイク(75km) 02:58:35(104位)
ラン(20km)  02:01:42(54位)

トータルタイム 05:17:08(62位/完走者321人中)
徳之島トライアスロン2024リザルトより)

最初、昨年と同じ大会に出るし、去年よりは少しは早くなっているといいな〜って思いながらスタートしたのですが、そんな単純な話ではなく、気候や自然環境、自分の体調、一緒に参加している人たちとの関係などなどあり、レースは常に新鮮なわけで、同じレースなんて存在しない。
だから、少しでも油断したり、気を緩めると怪我したり、体調崩したりしかねない。当たり前のことだけど、全てのレースは一回一回が最初で最後なんだなって思う。

徳之島トライアスロン参加賞

そして、この1年で成長したなって思うことは自分のコアが据わってきたなって感じがしています。
コアっていうと「体幹」の意味もあるし、精神的中心の「核」となるような感覚の意味も含んでいます。
ただ、まだまだこのコアは伸び代が大きそうで、このコアを育てていくことがこれからの自分にとって大きな目標になるんだろうなって思っています。

また来年出てもいいかも♪

最後に徳之島の皆さん、大会関係者の皆さん、本当にありがとうございました。
また、一緒に行ってくれた仲間たち、一緒に走った選手の皆さん、支えてくれたパートナーさん。本当にありがとう!!!

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