シェア
新しい季節を繋ぐ雨 湿度の向こうに待つ日差し 焼ける季節の産声が 煙る青へと伸びていく …
灰色の空に向かって花が咲く 開いて閉じて寄り合う蕾は籠の中 一人また一人と蕾を摘んで く…
街の景色に差した淡い色 今が出番だと言わんばかりに 並んだ木々に桜の花が飾られる 花もた…
人影の無い歩道を照らす手持ち無沙汰な街灯が 街を彩る深い夜 通る車もなくなった伽藍堂の交…
荒れた花壇と伸びた雑草 花で彩った庭は色を失くして 過ぎた時間の跡だけが確かな形を残して…
時間を火に焼べて燃やした命の灯で照らす 未来は瞬く間に今となって 息つく間もなく過去へと…
心の声に背を向けて 大切な言葉は胸の中 つまらない壁が邪魔をして 口から出る言葉はニセモノか凶器だった 大事なものが何なのか 正しい形を知りながら それをみすみす見逃して 未来の灯を摘んでしまう 本当はごめんねって 本当はありがとうって 飲み込んでしまった言葉たちの声がする 失い続けた愚かさと その度滲んだ痛みと共に 少しでも素直になれたなら 暖かい未来を抱くため 一歩、また一歩素直でいよう 大切なことはすぐそばに
太陽に向かって咲いた花 種から芽を出し茎を伸ばして咲いた花 時が過ぎれば静かに散って 次…
人と交わる生活の中 華やかな音に囲まれながら 何一つ繋がる糸がない 不自由のない日常に潜…
ティーカップの中を漂う紅茶 沸き立つ香りに包まれながら 空気の澄んだ休日の空を傘にして …
朝食・昼食・夕食、ご飯の匂い 風に乗って運ばれ巡る四季の匂い 朝と夜の空気の匂い 匂いは…
縦の線に沿って息をする群れ これが上であれが下で 絶対的な価値の流れの中で翻弄されながら…
陽だまりの中の猫 青空と揺れる洗濯物 日曜日の朝 日が沈む空のオレンジと青 夜を飾る星の…
どれだけ歩みを進めても 前に進んでいるのか 後退しているのかもわからない ただいつもどこかで 何かが崩れる音がして 足を止めてしまったら きっといつか暗い底に落ちていってしまう 日の差す道の上はあんなに自由で 何一つ迷いなんてなかったのに 日が暮れてたって夜を灯す街灯が足元を照らしてくれていた いつからか迷い込んだこのトンネルの出口は一体どこにある？ いやそもそも出口なんてあるのだろうか 暗がりを進む恐怖のほとんどがその道中に転がっていた どこかでまた底
