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ポルトガルの柔道場は日本の道場と何が違うの?

どうも!!ゆるまるです。

ポルトガルの柔道場に訪れる素敵な体験をした4年前の出来事が遠い昔のことのようにも、つい昨日のことのようにも思える今日この頃、、はぁ、、はようコロ珍騒ぎ収まらんかねぇ。

海外旅がまた出来るようになってくれることを願いながら、今は妄想の中だけでも皆さんと海外を旅できるよう、柔道旅の記憶を振り返ってみよう。

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こちらが、ペドロが柔道を教えているスポーツクラブ『SPORT ALGES E DAFUND』

1915年から続く伝統あるスポーツクラブだ。このスポーツクラブには体操、新体操、水泳、水球、セイリング、バスケットボール、ヒップホップダンスなどなどのクラブが入っていて、その一つに柔道があるという位置づけらしい。

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バスケットボールや

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水泳クラブもある総合スポーツクラブ

入り口を入ってすぐの受付の掲示板にはこのスポーツクラブからオリンピック選手が沢山輩出したのだろうポスターが貼ってあった。

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そして数々の大会で受賞したであろうトロフィーが所狭しと並べられていた。

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ペドロが言うには、このALGESからペドロを含めて4人の柔道オリンピアンが登場しているとのことで、ポルトガルの柔道クラブの中でも強豪クラブなのだとか。

ポルトガルの柔道に関して言えば、子どもたちは一つのスポーツクラブを選んだら基本的には辞めるまで同じ柔道クラブで柔道をするとのこと。
日本の部活動に当たるものがヨーロッパの学校にはないとのことで、放課後、学校から帰ってきたらスポーツクラブに親が車で送り迎えをするスタンスが当たり前らしい。

スポーツクラブの長所と短所は何だと思う?とペドロに聞いてみた。するとペドロは

「スポーツクラブで柔道をすることは長期的に選手を育てるという意味でよき指導者に巡り合えた場合、選手にとって最高の環境だよね。また学校以外でのコミュニティーに所属しているということは子どもたちにとって安心感に繋がるし、様々な年齢の人たちと会えるということは社会的な繋がりの中で子育てができるという点で子どもだけでなく親にとってもいいことなんだ。
日本の部活のような存在はポルトガルではスポーツクラブが担っている。毎日柔道の稽古をするという環境ではなく、週に多くて3日程度練習するのが普通なんだ、だからどうしても10代の若い内は日本の柔道家が強すぎる傾向にあるのは仕方がないことなんだ。
あとデメリットとするなら、送り迎えをする親にとっては大きな負担になっていることかな、親の仕事の都合で通えない子どもがいるのも事実だね。」

子どもたちは柔道と体操のクラスに行っていたり、水泳と掛け持ちしていたりと13、14歳頃までは様々なスポーツを体験する子がほとんどなのだとか。競技性が濃くなるにつれて、年齢でいうと15歳ぐらいにスポーツを1つに絞る選択をする子が多いらしい。

クラスは年齢別に分かれているらしく、今回はKidsのクラスともう一つ上の年齢別のクラスを見学することが出来た。

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(Kidsのクラスでは飛び込み前転をペドロの足を使って飛び越えさせている様子)

ペドロはブラジルで柔道を10年ほど指導していたこともあり、日本柔道の精神性をブラジルで学んだと言っていた。ポルトガル柔道には礼法を重視するような流れは強くないようで、日本柔道の礼儀を大切にする心も子どもたちに伝えたいと指導に当たっているとのことだった。

戦前戦後の混乱期にブラジルに移住した日系ブラジル移民の方々の柔道がペドロという柔道家に伝わり、その精神性がポルトガルに渡ってまた広がっていくということはなんというか、文化や精神というのは人を介して世界に広がっていくのだなぁと感じることが出来たシーンだった。


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