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自分の意見がない-幼少期の影響-


心理カウンセリングCREARでは様々なご相談をお受けしていますが、はじめは仕事や人間関係、恋愛など具体的な目の前の事象についての相談で来られていても、カウンセリングを継続されるなかで、実は根本の部分に親子関係による影響があると見えてくることが多々あります。

例えば、自分の意見がないという人

自分の意見がない人は、まず、そのことにご自身で気が付くまでに時間が掛かかります。
人から指摘されて気が付くケースもあれば、仕事や対人関係で何らかの悩みがあって自分自身で色々と考えを巡らせた結果「自分には、自分の意見というものがない」と気が付いた、という方もいます。

また、このブログを読んでいる途中で「自分もそうかも」と感じた人も、
“そういえば、そう言われてみれば…” と、これまでの自分自身を振り返って何か腑に落ちることがあるかもしれません。

感覚として何か違和感を覚えていても、その自分の感情に意識を向けることも特にしないままなんとなく周りに合わせて接していたこと。流れに任せる
ということが当たり前の行動になっていること。
それらを改めて自覚する人もいるのではないかと思います。


冒頭に書いたように、自分の意見が無いという状態には、幼少期からの親子関係がひとつの影響としてあると考えます。

しかし、家族以外の人間関係も含めたあらゆる対人関係のなかで、どんなことを経験してどんなことを覚え、何を身につけたのか。それらが人によって違うため、なかには親とは関係のないところで、自分の意見は持たず周囲にあわせることにより何かから自分を守ることができたと身についている可能性もあります。

だからこそ、カウンセリングでは、通り一遍おなじことをするのではなく、まずはよくご相談者様のお話を聴かせていただき、一人一人異なる背景をしっかりと伺った上で、適切なカウンセリングの方向性を検討していきます。


ただ、じっくりカウンセリングをすすめていくなかで、下記のようにやはり最後には親子関係にいきつくことが多いのも事実。

・幼少期から親から厳しく育てられ、自分の意見を飲み込むことで親から怒られるという事態を避けてきた。

・多少不本意でも親の言うとおりに折れることが自然になっていた。

・親が、先に答えや進む道を用意していたので、本人が自分で考えて行動を選ぶという経験が圧倒的に少なかった。


勘違いして欲しくないのは、原因を見つけて終わるために幼少期の影響を自覚する必要があるわけではないということ。
親も、親になったからといって完璧ではないのです。自分の抱える課題をクリアしないまま育児が始まると、人間らしい癖を持ったまま子どもを育てることになります。だから影響は確かに与えているのですが、親のせいにしていても生きやすさは手に入りません。

親は親自身の、子は子自身の、自分が変化すべき点に向き合うことが何より重要で、唯一これからを変えていける手段なのです。

いきなり「自分の意見を持て」と言われても難しいと思います。
今、自分の感情はどんな感じか?
なにを考えて、どんな不満が頭に浮かんだか?等、
ひとつずつ自分の考えや感情を意識することから始めてみるだけでもいいかもしれません。




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