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Primavera Sound 2023 Barcelona 旅行記(当日編)

チケットの事前登録をしよう!


チケット、飛行機、宿を手配すれば後は行くだけと書きましたが、少しだけ行く前にする事があります。チケットの事前登録です。
購入したチケットは紙チケットとして発行されたり、スペインからわざわざ日本に郵送されることもありません。
QRコードチケットです。
これを入手するためにアプリでの登録が必要です。DICEとAccess Ticketというアプリをダウンロードします。
DICEアプリで購入したチケットが、公式アカウントでログインすると表示されます。
事前登録に進むと勝手にAccess Ticketに誘導されます。簡単な情報入力と顔写真付きのIDを携帯カメラで登録するだけです。日本からだと、ほとんどの人はパスポートがIDです。
ここまでするとQRコードが表示されます。
チケットが出たら準備は完璧。

実は出発直前まで知らなくて、twitter見ている時にPerfumeのファンでPrimavera Soundへ行く方が事前登録の内容をツイートしているのを見て初めて知りました。その節は、ありがとうございました。

DICEアプリ
AccessTicketアプリ


前夜祭に行こう!


バルセロナに無事時間通りに着き、前夜祭のPet Shop Boysにも十分に間に合う。宿の近くのバルで腹ごしらえをして、この時点では後に降りかかる災難もつゆ知らず。
そもそも前夜祭はフリーアクセスと明記してあり、ろくに情報を見ずに前夜祭のタイムテーブルだけ発表されたのを見て何の疑いもなく会場に到着しました。スタッフにFull TicketsのQRコードを提示すると、それでは入場出来ない。
前夜祭には、前夜祭用の登録チケットがいると告げられて一気に奈落の底へ。
わざわざ来たのに今日Pet Shop Boys観れないのか...
ショックのあまり呆然と立ち尽くす。

しかし、ハイそうですかと簡単に帰る事も出来ずスタッフに確認するとAccess Ticketsアプリを何度か更新しているとたまにチケットが復活するかもみたいな曖昧な情報を得る。
入場も出来ず、どんどん入場していく人を見ながらアプリとひたすらに格闘すること30分ほど、全くチケットが復活せずに完全に諦めモード。
音漏れだけでも聴けないかと会場周辺をウロウロするも、野外フェスなのに意外と音漏れも少ない。とぼとぼ地下鉄の駅の方へ戻り、帰る前に最後にアプリを確認するとチケットが復活していた。奇跡。
0€のチケットを即座に登録し、なんとかPet Shop Boysが始まる前に入場出来ました。めでたしめでたし。
後から確認するとFree Accessの後に、Reservasion Neededと書いてあり反省したのであります。後夜祭も同様にチケットがいります。こちらは10€でした。

前夜祭のQRコードチケット
前夜祭タイムテーブル
ウクライナカラーを映す Pet Shop Boys



いよいよ当日!最高の3日間!

この時期のバルセロナは22時半くらいまで明るいです。だからか、Primavera Soundは16時〜17時ぐらいにライブが始まり、朝の6時ぐらいまでどこかしらでライブがやっています。
到着すぐ時差ボケと闘いながら、とんでもないスケジュールでライブが進行して行きます。
朝まで楽しいライブがあり、身体は3日間持ちました。その後の後遺症は大きかったですが。
ざっと観たライブを紹介します。

6/1(初日)
Built to Spill
Ghost
Pusha T
Rema
New Order
Loyle Carner
Darkside
The Comet is Coming

日本には来日した事がないUS Indieの大御所Built to Spillはとにかく楽しみにしていました。早い時間でライブ時間は短めでしたが、代表曲の連打に感動しっぱなし、この時点で来て良かった。
すぐGhostに移動して、スケールのでかいライブを堪能。
傑作揃いのラッパーPusha Tや、ナイジェリア出身で流行りのアフロポップの期待の新人Remaを観る。
初めてメイン会場に移動してNew Order、日本では4度観てますが海外では初めて。バーニーのヘロヘロの歌声を聴きながら、加齢による劣化もあって当然だなと思いながら、グダグダでも何でこんなにも心を打つのだろうと感動。
名曲のオンパレードで会場が巨大なダンスフロアに。ヘッドライナーが終わっても夜は長い。
ロンドンのヒップホップLoyle Carnerのキレと優しさのあるライブは想像するより良かった。
いよいよ初日1番楽しみにしていたDarksideです。時間が20分ほど押し、始まったのが2時30分で夕方からの疲労もピークで身体がもつか心配でしたがライブが始まったら、そんな心配は吹き飛ぶほど良くて1時間40分踊り狂いました。ギター、ドラム、シンセの3ピースのシンプルな編成とは思えないほど音に厚みがあり、重低音は身体に震えるぐらい響く、人力テクノのようなミニマルなビートが心地良く、ダークでサイケで、時にはトランスするかのように音を炸裂させる。
あっという間に終わり、もっと聴きたかったと思わせてくれました。裏のBlurも凄く観たかったがサマソニで観れるはずと思いあきらめて良かったほど凄かった。
そこから5時30分までThe Comet is Comingを観る、これも凄まじいライブで時間と疲れを忘れて楽しんで初日は終わり。
フラフラしながら宿へ帰りました。

Built to Spill

6/2(中日)
Carlota Flaneur
Beth Orton
Shellac
Baby Keem
Depeche Mode
Kendrick Lamar
Christine & the Queens
Yves Tumor
Unwound

初日の興奮からか、なかなか寝れずで睡眠時間も短く不安に思いながらも、今日はこの旅最大の目的であるDepeche Modeが出るとあり、やや興奮気味で出発。16時から新人Carlota Flaneurを観る。まだまだ会場に人は少なかったが、良質なポップサウンドを聴かせてくれた。
唯一の室内ホール会場で楽しみにしていたBeth Ortonを観る。凄く良いライブでしたが、室内はフカフカの椅子があり環境が良すぎて、ちょっとフェス感には欠けますね。
Primavera Soundといえばお馴染みのほぼ毎年参加しているSteve Albini率いるShellacのゴリゴリのオルタナロックライブを観る。
その後Sparksを観る選択肢もあったが、目的のDepeche Modeを少しでも良い位置で拝むためにメインステージに移動してBaby Keemを少し離れた場所から観る。
もう次のDepeche Modeが気になって、ライブにはのめり込めなかった。
いよいよその時が来る。
周りにも目の周辺を黒く塗ったり、ボンテージやゴスファッションの人が増えて来て楽しみより、どんどん緊張感が増して来る。この瞬間のために来たので。
まだまだ明るい時間でしたが、定時より10分遅れぐらいでスタート。何度も夢みた名曲の数々と大合唱に興奮状態であっという間に終わった感じでした。フェスなので、単独よりは短縮セットリストでしたが、それが凝縮感があり落ち着く間もなくずっと盛り上がっていました。
私は80年代の曲が好きですが、会場は90年代前半の曲が特に狂信的な盛り上がりを見せる。
最前列付近で、ぐちゃぐちゃになりながらライブを観たなんて何年振りだろう。
フレッチの追悼は最も感動的な場面であり、彼がいるライブが観れなかった後悔と死により海外まで来る決断が出来た感謝が入り混じる。
デイブとマーティンありがとう。
次こそは日本でライブ観たいです。
あまりの興奮と感動で、しばらく動けずに間髪入れずに始まったKendrick Lamarをまともに観ることが出来なかった。
会場の芝に這いつくばりモニターごしに鑑賞。
サマソニでは全力で楽しみます。
メインを離れて、Christine & the Queensを観に行く。2016年以来の彼女のライブでしたが、とんでもない進化でステージでミュージカルをしているような演出と楽曲の良さにどんどん引き込まれた。さらに大きなアーティストになることは間違いない迫力があるライブだった。
Yves Tumorは、グラムサイケロックみたい。
ステージを縦横無尽に動き回り変人ぶりを発揮。傑作を連発でリリースしている安定感がライブにも現れている。ライブは大盛り上がり。
次に深夜帯1番楽しみにしていた再結成Unwoundへ。もう3時だが、タイトなヘヴィサウンドを聴きながら身体が生き返る。最後の力を振り絞り楽しんだ。
最後にDaphniを観る予定でしたが、トラブルか開始が5時になると聞いて力尽きる。ステージが燃えた影響で中断していたからか、メインに行くとSkrillexがまだプレイしていたのでそれを最後まで楽しみ5時前に会場を出た。

Depeche Mode


6/3(最終日)
Domi & JD Beck
Wednesday
John Cale
Maggie Rogers
The War on Drugs
Calvin Harris
Rosalia
Charlotte de Witte
Jpegmafa

いよいよ身体がキツい3日目ですが、楽しみなライブがあれば身体は動きます。
17時から開始のDomi & JD Beckに合わせて会場入り。何度か中継では見ましたが、生で観ると2人とは思えないライブです。
これからは、どんな人と組んで音を作って行くか楽しみなアーティストです。
Wednesdayは18時と、このフェスにしては早い時間帯ですが大入りでした。
注目度の高さがわかります。
Primavera Soundは、こういったインディ系のバンドがしっかり盛り上がります。
これはCoachellaにはない良さです。
ロック好きが多いフェス。
レジェンド枠として楽しみにしていたJohn Caleは室内ステージです。前日に観たBeth Ortonと同じ会場でしたが入りは桁違いにJohn Caleでした。座るところがないくらいの満席。
ロック好きが多い事が改めてわかります。
一目観たいですよね。
元The Velvet Undergroundですから。
81歳とは思えない力強く熱の入ったステージには感動しました。同じステージで次のLaurie Andersonもレジェンド枠で楽しみにしていたのですが、The War on Drugsのと被りで泣く泣く諦めました。
My Morning Jacketを最後の3曲だけ観て、Maggie Rogersへ移動。
彼女のステージもインディファンの熱量がとにかく凄く、進むごとに盛り上がり愛が伝わりました。この手のアーティストのライブが盛り上がるのは本当にこのフェスの良いところです。
もうインディの親玉みたいなポジションのThe War on Drugsも大盛り上がりでした。
2018年に感動的なライブを体験。傑作「I Don't Live Here Anymore」のリリース後なんとしてもライブを観たいバンドの1つでした。
サックスを入れた7人編成は完璧な布陣。
心地良いドリームポップに合わさるディラン風のボーカルは好みど真ん中。
タメからのブレイクが特に感動的で、かなり盛り上げ上手なバンドです。
前回からスケールアップしたライブに大満足。
凄く悩んだが、Måneskinを諦めてメインステージへ。本当はフルで観たかったCaroline Polachekをラスト5曲ぐらい観る。
ラストの「So Hot You’re Hurting My Feelings」が後ろまで大合唱で人気の高さを知る。
次はCalvin Harrisです。縁があり、3度目のライブです。発表時に、少し旬が過ぎたようなアーティストな気がしましたが盛り上がる良い楽曲が多いのは強いですね。今回のヘッドライナーの中でも異質な感じもしましたが、しっかり会場は盛り上げていました。
そして、遂にRosaliaです。もう2時ですが、このフェスで1番の大入りに感じました。昨年の大傑作「Motomami」リリースして、始まったワールドツアーで世界中を周り、また地元バルセロナにフェスのヘッドライナーとして凱旋です。このフェス1番のファンの熱量は凄く、全曲大合唱の大盛り上がり。
観客との一体感が何度も感動的な瞬間を演出していました。ステージングやカメラワークも凝った演出になっていて、ファンを沸かせるツボがわかっている。今観るべき最高なライブを体感した気分にさせてくれました。後は、Charlotte de Witteでバキバキに踊り、ラストJpegmafaのステージを5時過ぎまで観て力尽きる。

Rosalia


サクッとまとめるつもりが、長文になってしまった。読んで頂いた方ありがとうございます。
残り、後夜祭、タイムテーブル、フェス飯、Primavera Soundの良かった点、悪かった点をまとめようと思います。

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