西粟倉 3日目

午前中は講義、午後は自主調査

午前中は、「百年の森林構想協同組合」の川原さんにお話を伺いました。
西粟倉は「百年の森林(もり)構想」を掲げ、「上質な田舎」を目指しているそう。

そもそも西粟倉は、平成の大合併で合併を拒否したところから始まった。土地の93%が森林の西粟倉は、林業で生き残ることを選択した。

そこで西粟倉は、村が森林を集約管理することに。所有者が村に管理を委託するという形で、村がお金を出しで間伐を請け負うことにした。所有者の負担なしに森林の手入れができるこの制度はかなり画期的で(村がお金を出して庭の掃除をしてくれるようなもん!)、これが大成功。
村が村内の管理会社に再委託し、そこがまた村内の施業会社に委託。切った木は村内の加工会社が優先的に買い取りをすることで、村の財産を村の中で回すシステムが完成した。木材は、木材のままだと価値がかなり低いが、加工して木製の商品にすれば価値が大幅に上がる。そのことで経済もまわるという仕組みだ。
この上流から下流までの一連に関係している12社が入り誕生したのが、「百年の森林構想協同組合」!!村の理念と、画期的な政策と、現場の努力の賜物なんですね

現在は、木を商品として消費する「モノ消費」から、経験や価値を売る「コト消費」への移行を目指しているとのこと。林業の振興や、森の中でのサバゲ―の実施、キャンプの体験など、森林の多面的機能を生かした消費を目指されているとのことでした。

お昼前には、小雨が降る中、実際に森林のなかへ。間伐地と皆伐地を見学しました。
西粟倉では、多くの木が戦後植えられたため、50~60歳。このままでは、ある時点で一気に森が死んでしまう時が来てしまう恐れがあることから、皆伐(かいばつ)を行い、その範囲の木をすべて切り、代わりに新しい木を植える。そうすることで1歳の森をこれから育てていく活動を、同時進行で行っています。

また、土場(どば)と呼ばれる、木材選定場も見学。間伐材のはん選定

正直これまでまったく触れてこなかった、興味もあまりなかった分野の林業について、初めてまともに学んだ機会でした。
行政主導の画期的政策があったことは認めても、それを活かし、実際に百年の森林を作っている方々の努力と技術に感動した。

お昼ご飯は「BASE101%」さん。鹿肉のソーセージがばりおいしかった!
そのままスタッフさんにお話を伺った。会社の立ち上げのコンセプトが「お母さんが働きやすい職場」だそうで、現在は社内で子育てサポートの制度も始まっているそう。
「子育てしているお母さんにとっては、フルタイムではなくても働きたいけど場所がないという実態がある。雇用の需要を満たし、さらに働きやすいとなると、移住もしやすい」と言われていたのが印象的だった

今回私たちのテーマは「地域おこしと国際協力の意外な共通点」を見つけること。今のところかなり難航している、というより、それ以上に興味のあるテーマが多すぎて、うまく「国際協力」の要素が入れれない、、という感じ。
さてさて最終発表はどんな形になるのでしょうか

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?