無職、新生活始まり
新生活と言っても同じ自治体内だけどね
それでも寝て起きる場所が変わるだけで
「知らないとこ来ちゃった」感がすごい
確かに身の回りの物は私が連れてきたが
私も含め収めている箱が違うから当然か
ここを住処と認識するために何をするか
簡単なことが良いから紅茶を淹れようか
ティーバッグとティーポットを発掘する
電気ケトルが湯を沸かす前に探し出そう
どうにか発掘を完了したら湯を入れよう
そこでマグカップが無いことに気がつく
茶葉の抽出までに最優先で探し出そうか
見つけ出したら梱包をベリベリと剥がし
ゴミは後でちゃんと捨てるからそのまま
余った湯ですすいでから紅茶をそそいで
行き当たりばったり的だが紅茶が入った
お茶請けも無いけれども今は別にいいな
雑然とした部屋でゆっくりと紅茶を飲む
アールグレイの濃い香りと熱めの温度を
鼻と脳と喉と食道遅れて胃に強く感じる
胃の中心から身体全体に染み渡っていく
開梱や清掃の手順等は今は頭の中にない
紅茶でひと息いれてただただ幸せな無職
無職は文化的営みで少し部屋に馴染んだ
こうやって小さな生活が定着していって
ここが無職の新しい家へと変化していく
無職はこの小さな営みを楽しんでいくよ
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