年功序列型の組織作りか成果主義型の組織作りか

昨今、勤続年数や職務遂行能力などによって決定される年功序列型の賃金を廃止し、仕事内容そのものや仕事の成果・業績で賃金を決定する成果主義型の賃金設計をする流れが強くなっています。
果たして貴社の組織においてもそれは正解でしょうか。

結論、いずれの方針も理解した上で運用できていれば正解と思います。

大切なことは、自分の会社は年功序列型なのか成果主義型なのかをハッキリさせることと思います。
例えば、成果主義的な組織運営をしているにも関わらず、採用時において給料をアピールせず働きやすさばかりをアピールしているケースを見ます。
しかしこれではミスマッチが生じる原因となります。

成果主義的な組織運営を目指すのではあれば、ミッション・期待する成果と共に、成果を出すことによって支払われる給料・キャリアを明確に示すことが大切です。
給料は同業他社と横並びではインパクトが出ません。厳しい成果を要求する代わりに周囲を圧倒する給料を用意する必要があります。
同じ給料・同じ仕事であれば、ノルマの無いところに行くというのは有益性の観点では仕方のないことです。

特に成果を定義しづらいルーチンワークの多い職種・職位において、定量的な目標を定義することなく成果主義的な思想を取り入れてもうまくいきません。
定量的な目標を設定することなく、上長の印象ひとつで評価が決まるくらいなら評価しない方がいいかもしれません。
また、成果主義には目標管理が必要となり、上長の工数を取ります。
また年功序列型な組織作りは長期就業者が多く存在することに伴う心理的安全性の向上というメリットもあります。

年功序列型な組織ってお局様のように社員が勝手なことばかりしないでしょうか、という意見も出るかもしれません。
しかし、それは年功序列型・成果主義型とは全く別の話だと思います。

社員定着が難しい業界では「年功序列型な組織作り」のメリットも理解した上で人員政策を考えて行きましょう。

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