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TCGの話をしないTCGの話
はじめに
最近マジック・ザ・ギャザリングを始めた方や、他のトレーディングカードゲームのみを遊ばれている方には馴染み無いかもしれませんが、マジック・ザ・ギャザリングには、グランプリと言うイベントがありました。
予選は無く、先着で受付をして然るべき金額を払えれば出場出来ると言う物で、要は特別な参加資格の無い大型大会です。デュエルマスターズで言う所のデュエマグランプリや、ポケモンカードで言う所のチャンピオンズリーグ、遊戯王で言う所のYu-Gi-Oh! CHAMPIONSHIP SERIES等の様な物だと思っておけば、まぁ間違いは無いかと思います。
さて、そのグランプリと言う大会なのですが、マジック・ザ・ギャザリングは世界的なゲームですので、世界中で開催されておりました。本国アメリカは勿論、ヨーロッパ各地やアジア各地、果てはオーストラリア等でも開催されており、当然日本でも開催されておりました。
ちなみにここまでの話全てが過去形なのは某感染症の所為でして、その某疫病が駆逐された暁にはまたグランプリが復活する……と良いな、と、グランプリを楽しんでいた自分なぞは思っております。
と言う訳で、これからの話は某感染症流行以前の話であり、又、某疫病による支配が終結した後の世界への希望としても書いております。端的に言うと、某感染症以前の世界ではこんな事があったのだよ、そして某感染症の世界が終わった暁には、またこんな事が日常になると良いね、と言う話です。
グランプリ名古屋2020について
さて、先程自分は日本でもグランプリが開催されていた、と書きました。
参考に日本で行われた現状最後のグランプリである2020年のグランプリ名古屋について、紹介しておこうと思います。
日時:2020年2月1日~2月2日
会場:Aichi Sky Expo
フォーマット:パイオニア(~テーロス還魂記)
参加者数:1673名
参考:
Aichi Sky Expoと言えば、他のTCGでも愛知県の大型大会では使われる様な大きなホールです。その一角を借りて行われるイベントですので、当然参加人数も1500人を超えます。この頃は某感染症の話が出始めた頃ですので、少々移動を控えた人達が居たとしてもこれだけの人数は集まると言う事です。
正直、グランプリ程度の規模のイベントになると、日本の何処で行われようがプレイヤーは遠征して来ます。
ですので、愛知県の人間が多いかと言うと、そうなのかも知れないけれども、大会で対戦する相手は必ずしもそうとは限らないと言う感じですね。
この、遠征して来る人達は、何も日本人だけとは限りません。
中国・マレーシア・韓国・シンガポール等、様々な国からプレイヤーが集まって来ますし、ジャッジに至っては欧米からやって来る人達も居ます。アジア圏のグランプリでヘッドジャッジをする事の多い、リカルドさんと言う方はイタリア人ですしね。
参考:
日本に人々がやって来ると言う事は……?
先程、グランプリは世界中で開催されていた、と自分は書きました。そして、名古屋でのグランプリに遠征して来る人達の中には、日本人でない人もいる、とも書きました。
と言う事は、これ、逆も言えて、日本人もまた世界のグランプリに遠征していたのです。
本気でプロとしてやっていた日本人プレイヤーや、それを助ける日本人ジャッジは世界中を飛び回っていました。
プロの方や高位のジャッジの方達は、予選を抜けなければ参加出来ないプロツアーと言う大会や、前述のグランプリ等に遠征していたのです。
プロマジックプレイヤーの生活に関しては、少し古い記事ですが、マジック・ザ・ギャザリング日本語公式サイトのコラムである「なかしゅー世界一周」と言う記事に詳しいです。旅行記としても面白いので、マジック・ザ・ギャザリングにそこまで詳しくない人でも読んでみると良いかも知れません。
参考:
さて、そんな世界中を飛び回るトッププロ、又はその予備軍の人達の格言として、こんな物がありました。
アジアはボーナス
アジア圏は欧米等に比して時差もそんなに無いですし、飛行機も安い。しかも、滞在費もそこまで高くない。と言う訳で、シンガポールやバンコク、クアラルンプールに台北等、アジア圏のグランプリに遠征する日本人は年々増加していったのです。
ところで、2日制であるグランプリに於いて初日で足切りをされる事を俗語で「しょにぽん」(初日でポン)と言うのですが、自分は典型的な「しょにぽん」プレイヤーでした。「グランプリ記念受験勢」と言っても良いかもしれません。勝ちにこだわらない訳ではないのですが、そこまで練習や特訓を真面目にしてまで勝ちたいとは思えない身でした。
言ってしまえば、エンジョイ勢でありカジュアルプレイヤーな訳なのですが、グランプリに行くのは楽しいですし、あの独特のひりついた感じの雰囲気の中でマジック・ザ・ギャザリングをプレイするのも楽しい、と思っておりました。
最近ではそんな「しょにぽん」的なカジュアルプレイヤーでも割とアジア圏の遠征に行く人達は増えておりました。
MTGWikiに於ける2019年のグランプリ台北の記事には、
日本からも多くのプレイヤーが遠征し、Top8に5人を送り込んだが、最後はバント・ランプを使用するKim Seok Hyunが優勝を飾った。
参考:
とある位です。
では、何故カジュアルプレイヤーさえもが遠征するのか?
楽しいからです。
と言うと、説明が簡単過ぎるので自分のケースをお話します。端的に言うと、旅行が楽しいのです。
初日はちょっとひりついたマジック・ザ・ギャザリングを遊んで、二日目に観光をする。これが、「しょにぽん」勢であった自分の楽しみ方でした。
自分は日本各地のグランプリに遠征する事で、旅行の楽しみを知りました。
そしてその後は、自身初の海外グランプリとして台北に遠征してみたり、当時お付き合いしていたマジックプレイヤーの方との観光旅行を兼ねて、ラスベガスのグランプリに行ったりしていました。
自分にとっての旅行の楽しみは、何と言っても食なのですが、日本各国の食文化も何のかんの言って違いますし、海外遠征で行った台北にせよラスベガスにせよその点は非常に楽しめました。特に台北は時差も1時間と少ないので、グランプリ遠征の2回とは別に純粋な旅行で1回行ってしまったくらいです。自分が台北やラスベガスで遭った楽しい事は、多分此処に書くと蛇足になってしまうので、又別の機会にでもご紹介したいと思います。
まさに、意味は違うのでしょうが、「アジアはボーナス」と言うのを体感しました。
おわりに
日本には可愛い子には旅をさせよなどと言う格言もありますが、旅行によって様々な人達や文化に触れる事で、気付く事もあるかと思います。
多分、海外遠征は、国産TCGの世界からするとかなり基地外めいた話に見えるかもしれませんが、日本全国の大会を回る事でしたら、もしかしたらあるかも知れません。
その際には、ただカードゲームをプレイするのみならず、ちょっと周りに目を向けて観光等をしてみるのも良いのでは無いでしょうか?
……とまぁ、ここまで書いておいて何ですが、某疫病禍が明けない事には、中々そんな事も出来ないのですけれどもね。早く、皆がカードゲームで遠征したりして楽しめる世の中になると良いな、と祈りを込めて、打鍵を止めたいと思います。
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