マンションすまい・る債

「マンションすまい・る債」は、住宅金融支援機構(政府系)が発行する債券(10年満期)である。元本が保証されているうえに、1年以上経過すれば、解約時の手数料なしで利息まで付けて返金してくれる。管理組合にとっては、有利で安全な金融商品といえる。昨年の総会にて、多額の普通預金残高の問題点を指摘したが、これらの比較を以下に示す。

すまい・る債 ==> 利息:0.208% 格付け:AA+( R&I)~A+(S&P) 元本保証
M銀行(普通) ==> 利息:0.001% 格付け:AA-( R&I)~A(S&P) 1,000万円まで保障(ペイオフ)

上記のとおり、すまい・る債は普通預金と比べ「利回りが200倍以上、格付けが上位、元本保障」であり、デメリットは特に見当たらない。そのうえ、管理組合の普通預金は「所有者は組合員全員」だが「通帳・印鑑がどこにあり、どう管理されているか?」を普段から把握している人は少ないと思われる。つまり、普通預金は「すまい・る債」に比べ、間違いが起きやすい状況~流出するリスクが大きいのだ。

以上より、少なくとも1000万円を超える普通預金は「すまい・る債の購入に充てる」のが、適切と考える。以前は、管理会社が「普通預金の一定額超過の度に、すまい・る債の購入」を勧めてくれ、買い付けていたが、いつの間にかしなくなった。すまい・る債のような長期積立では、買う・買わないを担当者の裁量で決めるべきでない。一定額が貯まったら、機械的に坦々と買い続ける資産であり、本来、購入年度と購入額が、均等に分散されているのが望ましい。

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