天才の振りをして生きている

出来る事だけ見せていれば天才に見える
だから出来ない事をしなきゃいけない世界に知り合いは作りたくない

どちらかと言うと欠陥の方が多い人間だと思っていて
自分のことを


例えば返信ができない

重要であればあるほど
返さなかったらクビが飛ぶよ
みたいな
そんな連絡であればあるほど返せない
致命的なミスは何度もしてる

そうじゃなくても例えば「楽しかった」とか
「ありがとう」なんて
気持ちのこもったものも返せない


昔から『言葉』というものに
とてつもない強い力を感じている
簡単に他人の人生を変える力を持っている
そんな強すぎる力、私なんかが簡単に扱えない


私は言葉が多分こわい
言葉は他人に渡した瞬間、制御する権利を失う
人に渡った言葉はもうその人のものになる

意味や気持ちを込めない言葉なら簡単に返せる
だからスタンプって偉大だと思う


人は好き
交流は好き
だけどSNSは嫌い
目の前に居ない誰かに
どんな言葉を贈れば良いかがわからない


仕事の報連相に感情はいらないじゃない
なんて
心はわかってはいるんだけど
脳みそはそう理解してくれない
全部『人に言葉を返す』フォルダ行き
その中に『ロジカル』『クリティカル』の区分けは無い

脳死で返信しろと言われても
脳死状態で出した言葉に責任を持つのがこわい
そんな事ができたらそもそも悩まない


私は重要な連絡であればあるほど
電話の方が都合が良い
心を許した人に限るけど

他人との直接の会話中
私の脳みその回転率は跳ね上がる
喉が枯れても喋り続けられる
喋りたい
伝えたい
脳内の情報を全部出したい
相手の情報を吸収したい
脳みその換気がしたいってなる
から
脳を使わなきゃいけない重要な連絡であればあるほど電話の方がコスパが良い

持ち帰るとダメ
文字に起こされると無理
読んで理解する事すらできない
脳が一切働かない


昔お芝居をやっていた時、とにかく台本が理解できなかった

書いてある意味が全くわからないし、一つ前の台詞がもう覚えていられない
「こういうあらすじで、この人はこういう人で、見た目はこんな感じだよ」って
事前に情報が入っていてようやく読む事ができる


そんな人間だから
日常で当たり前にまわりが出来る事が一切できない
授業では優秀なのに宿題は一切できない子供みたい

ライブや創作活動は
仲間が助けてくれるから騙し騙しなんとかギリギリ
そうじゃない私は欠陥がすごい

「返信しなきゃ」と思った瞬間、脳みそがシャットダウンする音が聴こえる
リプライの返事がすごく遅いのは
言葉を受け取ってそれを返すまでのプロセスが
文字媒体になった瞬間工程数が跳ね上がるから

この人はこういう人で
+私のことは多分こう思っていて
+こういう言葉が嫌いで
+こういう距離感が好きで
+私はこの人をこう思っていて
=だからこう返したい
→あれ?この熟語合ってる?
×この気持ちを伝える為の正しい表現技法はどれ?
×私はどんなキャラクターだっけ?
×文字が残るから完全正解しか回答出来ない
×返信遅くなったからまた一から考え直さなきゃ
→振り出しに戻る

直接の会話なら、イコール以前が一瞬で処理できるし
文字として物理の世界に残らないからイコール以降に頭を使う必要が無い
対話でのミスはこの世に残らない

愛憎や嫉妬を含めて言うけど
感情を簡単に文字に起こせる人はすごい
そういう人は誤解を招く言葉も同時に書くから
人を傷つける結果になる事も無自覚で行う

皮肉だけど、感情で動いた結果傷付いて泣けば
そりゃあその涙は自業自得だよと感じる
(馬鹿だなあ思ってることを口にしなきゃ傷付かなかったのにな)って思う

そんな風に私は無感情で独り高いところから見下ろしてて
一方でうずくまって泣いてる人は
一通り泣き止めばまた同じ事を繰り返してる

結局そういう人は
好かれたり嫌われたりの振り子の中で自分を失わない生命力を持ってる
それがどうにも魅力的に映るのです


私は心を開いていない人には一切何も言わない
どんなにこちらに言い分があっても
どんなに相手が悪かろうとも心のうちは絶対に言わない
だから滅多な事で他人と喧嘩はしない
(私を嫌いなら早く離れてくれ)と思ってる

感情的に人を嫌いになった事が無い私は
好き嫌い、楽しい楽しくない
の二極化がスッと落ちる感情型の人が太陽みたいに見えるのです


私は自分の言葉を他人に発信することはできるけど
誰かと言葉をシェアする才能は無い
誰かを泣かせる文章は書けるけど
誰かと一緒に泣き合う事はできない

羨ましいけどそれはもう才能だから
その才能の無い私は一方的に誰かに何かを伝えるに努めます


そう
今年は少しでも脳内の情報共有化に努めてみたいなと思って
元旦から読み直し無しで文章を書いてみました
正直タイトルすら何にしたかも覚えてないです

創作に向き合う一年にしたいなって
そんな事思いながら
いつか此処に流した脳内データが曲作りに役立つ事を祈ってる
猫の餌を買ってきます

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