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50歳のノート「韓国エンタメ要素を満喫する」「暴君天帝様から選ばれたくなかったのですが」


韓国コンテンツの定番エンタメ要素といえば
・サバイバルオーディション
・両片思いのすれ違い
・近しい女友達のまさかのサイコパス化
・朝鮮王朝物ロマンス
・現代と異世界を行ったり来たり
・主人公がピンチ切り抜け成長
・天才と努力家どっちが勝つか
こんなところ。

これら全部盛りがピッコマで連載中の
暴君天帝様から選ばれたくなかったのですが
である。
舞台は架空の天界。天界の住人、主人公の少女、晩斐丹(バン・ビニ)は皇后を選ぶ選抜競技に参加する。
先の天帝の時代、いわれのない恨みを買い没落した晩家の娘である。
競技で良い成績を残せば良い官職に就かせてもらえる。両親に楽をさせたいと意気込んで参加する。

面白いのは競技の内容である。
想念を形にすることを「楽に乗る」といい、楽器を弾くように想念をまとめ上げて課題のものを形作る。
候補生たちが思いもよらない課題にたじろぎつつ知恵を尽くして競技に挑む。
「楽に乗る」シーンが光が溢れて美しい。
韓国コミックはフルカラーだったんだ、あらためて気付かされるほど。
美しい色彩で幻想的なシーンが描かれる。「楽」の音が聞こえてきそうだ。

個人競技だけでなく団体競技もある。
団体競技は見てて苦しくなるほど難航する。まとまりがつかず、ことあらば晩家に難癖をつけてくる。
女性の集団心理ってこうなるんよ、と思うほどリアルだ。

周囲の圧にめげずに主人公の斐丹は課題にひたむきに向き合って自らを向上させようとする。
彼女の探究心につられて「楽って何だろう?」と一緒に考えてしまう。
伏線になっていると思われるので答え合わせが楽しみだ。

楽のシーンが美しく描かれ、世界観がなんとも明るく安心感がある。
いいじゃない、いいじゃない? と前向きな気分にさせてくれる作品。

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