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【#193】灯台とサービス

海と湖

 1月1日(日)に、レナン神学生を連れて能取岬に行ってきました。そこで神学生に撮ってもらった画像は、2009年6月に撮った時のことを思い出してのポーズでした。ま、どーってことはないのですが、ちょっと思い出したので。

▲ 能取岬でのポーズ

 能取岬での滞在時間は寒さのためにごくごく短くなり、早く車に乗り込み、能取岬からは見えなかったオホーツク海を見ながら車を進めました。

 小学生か中学生の頃、小林多喜二の『蟹工船』を読み始めて、過酷な労働環境と厳しい冬の風景描写にどんどん気持ちまでもが暗くなりました。そして「こんな極寒の荒波の地で生きていくなんて、僕には無理だ・・・」と思って、そのまま本を閉じたのを覚えています。結局『蟹工船』は未読のままです。今、その未読の続きを生きるかのようにと言えば大袈裟ですが、オホーツク海に面するオホーツク地域に住んでいるというのも不思議です。

▲ 凍り始めている能取湖をGoProで撮る神学生(2024年1月1日)

 オホーツク海を背に能取湖沿いを進んで行くと、能取湖が凍結し始めていました。海沿いの湖とは言え、やはり海と湖とは異なります。昔は湖を見てもなんとも思わなかったのですが、たぷたぷ、しーん、ゆらゆら、少しのたゆたう様など、平仮名が似合う湖に静かな魅力を感じています。

サービス

 1月2日(火)、神学生を紋別まで送りました。天候の悪かった能取岬だったので、この日はサロマ湖の端まで行ってきました。神学生のためにサービスです!広い見晴らし、天気も良くて気持ち良かったのですが、やはり寒いですね。サロマ湖も凍り始めていました。

▲ 凍り始めていたサロマ湖(2024年1月2日)

 その後、湧別町におられる91歳のMさんを訪問し、しばしお交わりの時を持ちました。昨年、奥様を天国に送られました。東京経由、しかも10年以上前のことも関係していて、不思議な主の導きの中でMさんとお会いすることができました。

 この日のお昼は、湧別町の道の駅「かみゆうべつ温泉チューリップの湯」に行きました。温泉には入らず、昼食のみです。湧別町、北海道らしいものとして、ホタテのフライ定食、豚丼、ジンギスカン定食をお勧めしたところ、神学生はジンギスカン定食を選んでいました。北海道に来てまだ豚丼を食べていない神学生に、当然ながら豚肉1枚をシェアする優しさ(?)、サービス精神は持ち合わせています。1枚ですけどね。

▲ 私は豚丼、神学生はジンギスカン定食(2024年1月2日)

 画像を見てお気づきでしょうか? 私の豚丼、画像手前のお盆の左側が豚丼、右奥が味噌汁です。それでは右手前は何でしょう? 「まさか」と思って蓋を取ると、そのまさかの白いご飯が出てきました。豚丼の新しい食べ方? お正月だからサービス? 定員にお尋ねすると、苦笑しながら「間違いました」とさげていかれました。

 さあ、明日は北見と紋別の教会をzoomで結んでの合同礼拝で、神学生がメッセージ奉仕をします。元旦の能取岬がまるでシベリアにいるように吹雪いている状態でしたが、暗闇や吹雪の時こそ、そこに灯台があることの意味を再確認しました。また「礼拝」は英語で「service」とも言います。主なる神に仕えるという意味です。火曜日にレナン神学生は紋別を離れるので、明日が北海道での最後の奉仕となりました。道の光、足の灯火である主の御言葉を、主に仕える思いを持って語ってくれることでしょう。

今日も主の恵みと慈しみが、追いかけてくる1日でありますように。

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