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【#30】 ちいろばのように

 2016年末、Tさん一家が大阪へ引越しされるということで、隣町までお手伝いに行きました。ゴミ処理場を何度も往復し、一休みしている時、何気なくTさんに「この車も大阪へ持って行かれますか?」と尋ねました。するとTさんは、「いえ、大阪には持って行きません。査定に出しています」とのこと。そこで「もし教会が買い取るとしたら、お幾らぐらいで譲ってもらえますか?」と、単刀直入にお尋ねしました。

▲ 冬になると、風邪をひいて鼻を垂らしたような氷柱(つらら)が愛らしいのです。(2010年1月23日)

 2009年に北見に来た時から乗っている教会車(トヨタ・カリーナ、TOPの画像)は、前任者から引き継いだ時点で走行距離が11万kmを越えた10年落ちという状態でした。内地では当然買い替えのタイミングですが、北海道ではまだまだということも知りました。その後7年弱の間に、19万6,648kmまで北海道内を走り続けました(17年落ち)。10万kmごとにタイミングベルトも交換する必要があり、車検も控えています。もう既に地球を5周近くしていますが、思い切って「目指せ月まで(約38万km)!」とするか、あるいは別の中古車を購入するにしても先立つものも必要で、どうしたものかと考えていたところでした。

▲ パンクを2度体験しました。1回は丸瀬布、もう1回は紋別でした。(2012年12月3日)

 そういう時期にTさんの引越しをお手伝いし、上記の会話になったのでした。Tさんの車はドイツのVW、ゴルフワゴンというものです。車に詳しくない私ですが、外車・3ナンバーということで「高いんだろうなあ」と思いつつも参考までに尋ねてみたのでした。するとTさんは、「(12年落ちの車で)7万kmの走行距離なので、走行距離と同じでいいですよ」とのこと。驚きました。そこで妻や教会の皆さん、また懇意にしている車屋さんとも相談し、思い切って買い換えることになりました。

▲ 初めての雪道、また暴風雪の運転もカリーナでした(2011年2月13日)。

 カリーナは、前任者が赴任された2008年4月、教区の箱献金から援助を受け、車庫に眠っていたものを整備し(タイミングベルトその他)、車検を通して再生されたものでした。私たち夫婦が北見に赴任した2009年から約7年間、道内各地で開催される教区会や聖会・キャンプへの往復、1時間半の道のりの家庭集会など、広い北海道をカリーナで縦横無尽に走ることができました。また日常の伝道牧会のこと、夜中の緊急対応、晴れの日も暴風雪の日も、主イエスをお載せした「ちいろば」(マルコ11:1-3で、エルサレム入場の際に主イエスが乗られた小さなロバ)のように、主の働きのために用いることができました。よく頑張りましたね、カリーナ君。

▲ 2017年1月10日、納車の日。北見に来て1台目のカリーナと2台目のワーゲンゴルフ。

 さあ、明日はアドヴェント第3週の主日礼拝です。礼拝の中で2名が洗礼を受けられます。あの「ちいろば」のように「主がお入り用なのです」と、主のお働きのために、主から与えられた使命に生かされていく新しい歩みを心から祝福します。 

今日も主の恵みと慈しみが追いかけてくる1日でありますように。

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