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人生の楽しみ方の例 仕事の捉え方<6次元モデル⑬>

これまで、ホフステード6次元モデルについて説明してきました。
各次元スコアの違いによって、どのようなことが起こるのか、事例を紹介していきます。

人生の楽しみ方とは、人生を楽しみたい、ラクをしたいという気持を、抑制してネガティブに考える「抑制的な社会」と、気持ちを発散・充足させてポジティブに考える「充足的な社会」という捉え方です。
次元の詳細はこちらをご覧ください。

仕事の捉え方

仕事をシリアスに捉えるか、楽しみの1つに捉えるかという点が、ビジネスの現場ではボディブローのように効いてきます。
宮森がスロバキアでのビジネスプロジェクトに関わったときのことです。
アメリカ人のプロジェクトマネージャーは、最初のミーティングから、プロジェクトの利益と強みを強調し、終了したあかつきには明るい未来が待っていると売り込んでいました。
プロジェクト進行中に問題が起きても、「必ず解決策はある」「できる」と言うだけ。
スロバキアのスタッフはあまりのポジティブさに、アメリカ人マネージャーを信用しなくなってしまい、プロジェクトは中止となってしまいました。

『経営戦略としての異文化適応力 ホフステードの6次元モデル実践的活用法』
宮森千嘉子/宮林隆吉 著

充足的なアメリカ、抑制的なアジア・東欧

アメリカは充足的であり、楽観的でポジティブな社会です。
一方、スロバキアをはじめとした東欧諸国は抑制的であり、職場では厳格な態度が信用されます。
アメリカ人マネージャーの楽観的な態度を信用できなかったのは、この文化次元の違いによるものです。

日本は、このスコアはほぼ中間・やや抑制的傾向があります。
また、同じ日本人であっても、個人においては異なる傾向があるといえます。
チームメンバーがどのような文化傾向があるか知り、適した態度をとるとよいでしょう。

ホフステードの6次元モデルについてもっと詳しく知りたい方は、『多文化世界 違いを学び未来への道を探る [原書第3版]G.ホフステード/G.J.ホフステード/M.ミンコフ 著 岩井八郎/岩井紀子 翻訳、『経営戦略としての異文化適応力 ホフステードの6次元モデル実践的活用法』宮森千嘉子/宮林隆吉 著 をご覧ください。


一般社団法人CQラボは、ホフステードCWQの日本オフィシャルパートナーとして、カルチャーに関してトータルな学びを提供しています。CQ®(Cultural Intelligence)とは…「様々な文化的背景の中で、効果的に協働し成果を出す力」のこと。CQは21世紀を生き抜く本質的なスキルです。Googleやスターバックス、コカコーラ、米軍、ハーバード大学、英国のNHS(​​​​国民保険サービス)など、世界のトップ企業や政府/教育機関がCQ研修を取り入れ、活用されています。


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