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女。表現することも観賞することも好き。 20年前に放送されたドラマの二次創と最近の短文。

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女。表現することも観賞することも好き。 20年前に放送されたドラマの二次創と最近の短文。

最近の記事

ビルと街路樹の合間 西日に伸びる人影 行き交う自転車 隙間を埋め尽くす蝉の声に 目を閉じる 私は一人で立てるよ 一人でないと知っているから

    • 主よ、人の望みの喜びよ("quiz" fan ficiton)

      ふっと目を覚ますと、目に飛び込んできたのは、見なれない白い天井。 自分がどこにいるのかわからなくて慌てたのは一瞬。腕の中にいるその人の感触に、すぐに状況を認識した。 さらさらとした茶色い髪。柔らかくて滑らかな白い肌。 片手に余りそうに小さい頭。俺の胸にかかる、規則正しい寝息。 抱き合った後、離れがたくて、彼女の体に触れながら、いろいろと話をしているうちに眠ってしまったようだ。枕もとの時計を見ると午前1時30分。眠っていたのは一時間もない。 急に煙草が吸いたくなった。 名

      • quiz

        タイトルを見ればわかる人はわかるけれど、一応説明。 キャラの性格付けは変えたくないので、いずれ彼らの設定を紹介する作品を書いて載せます。 ちょっとだけ登場人物の説明。 彼女(桐子カヲル):東京出身。特殊な職業。過去の恋愛で深い傷を負ってから、傍若無人キャラに変貌。 彼(緒沢在昌):山形出身、東大卒、東京在住。基本的に真面目で優秀だけど、ちょっと勘違いで空回りキャラでもある。

        • Refrect("quiz" fan fiction)

          雪上がりの駐車場には世界地図に描かれた大陸の形をした水溜りがいくつもできていた。 そこには頭上の澄み切った空と風に運ばれる雲が映っている。鏡面と化した水が返す光は眩い。 彼女は少し猫背気味の背をもっと屈めて、足元の空を見ながら歩きだした。 「前、見ないと危ないぞ」 「大丈夫よ」 俺の言うことなんて聞く耳もたない。 そうして、普段とは違うゆったりとした歩調の後姿を見ているのは、本当は悪くない。ただ俺が声がかけたいだけ。電柱や壁に彼女がぶつからないよう、ちゃんと見ているし。