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観戦日記三日目 車いすラグビーが世界一

パラリンピックもいよいよ終盤に差し掛かってきました!
投稿の時間がなかったわけではありませんが、折角パリに来ているのに現地でパソコンと睨めっこは非常に勿体無いので現地でのフィールドワークに勤しんでおります。
初日で現地の自転車レンタルサービスを使うようになってからパリ市内を爆走しているアジア人は多分ワタシです。
初日20キロ、二日目40キロ、三日目40キロ、四日目15キロ、最終日の今日は残念ながら雨のため已むなく地下鉄と徒歩移動になりそうです。

三日目まで自転車で市内を走りつけていたのですが、パリは本当に年代を問わず自転車
移動を活用。車道には自転車専用ラインがあって多くのパリ市民が自転車で移動しております。
大学までの部活で夏は自転車トレーニングもワタシはたくさん取り入れていたので結構体力には自信がある方なのですが、頑張って漕いでいるつもりでも地元のギャルに抜かれる。お婆ちゃんにもぶち抜かれる。
さすがサイクリストの街、フランス。伊達じゃありません。


自信喪失で足が棒になりながら日々ホテルに戻っていました。
しかし三日目に、どうやら電動アシストの自転車も借りれるそうでギャルやおばちゃんは電動でスイスイ進んでいたようです。
納得。この日からワタシもブルーの電動自転車をチョイス。
合法的なドーピングに手を出して残りの期間は乗り切ることとします。

DAY3 まずは車いすバスケ女子がアメリカに挑戦

この日は午前中に車いすバスケットボールアメリカ戦での応援
夜から別の会場で車いすラグビーのメダルゲーム応援の予定

この日も、もちろん日本の応援なんですが、対戦相手のアメリカにはお友達でアメリカチームのエース、ローズホラーマン選手もいるので非常に楽しみな試合です。

ちょうど去年の今頃、札幌でのイベントで一緒でした。


この日はいいチケットを取っていたので、家族関係やお高めなチケットの別ゲートでご案内いただく。

フランスでもセンターポールのような活動している団体かな?
ステッカーあげたら喜んでくれました。
おもてなしラウンジもあり、一般席より手厚くサポートや写真撮影も楽しめます

善戦するも10点差で敗退

結果は前回大会銅メダルで優勝候補の一角アメリカに10点差で敗け。
競合アメリカに10点差は凄いし、でもノーチャンスではないなと思いました。
バスケはベンチ含めた全員でやらないといけないからぁ。
予選三敗で次から決勝トーナメントへ。
でも考えようには、どれだけ予選で勝っても決勝で転けたらその時点でメダルへの挑戦は終了になってしまうので、ポジティブにとられながら引き続き応援をさせていただきます。

アメリカ相手に10点差は善戦なんだけど、パラリンピックは勝ちに行く場所だからセンターポールメンバーでもあるマリちゃんは悔しそうだった。

その後はバスケ会場から約10キロほど先のchamp de Mars Arenaで移動
もちろん自転車でセーヌ川沿を自転車で流す。(この時は電動アシスト自転車の存在を知らず、現地のオバチャンやギャルにぶち抜かれて自信喪失中)
セーヌ川は観光名所でとにかく人が賑わっているけど、自転車使用者が多いのが要因か交通渋滞はあんまり気になりませんでした。

会場までの途中は、フランスのギャルがよく行くらしいワッフルサンドを食す36歳
フランスではあまり一人で外食する人いないみたいだけど一才気にしません。俺は職でもフランスを感じたいんだ!

いざ車いすラグビー決勝の地へ

そんなことを考えながら、会場に現着。
チケットは順位決定戦と決勝戦が見れるチケットなので2試合観戦可能なのですが、日本戦に間に合えばいいやと試合に合わせてゆっくり到着。
ゲートに入ってからチケットを持っていても再入場できず一時焦りましたが、なんとかリエントリーできてアリーナの中へ。
多分今回用に作った施設なんでしょうね。
観客席用に組まれた工事現場の足場があって作りとしてはアリーナに比べたら見劣りはしちゃいます。ここで世界一決める大会するのかと思うともう少しなんとかならなかったのかと。(文句)

鍵の調子が悪く3分間くらいトイレの個室に閉じ込められました。危ないところだった。

会場のキャパは写真の感じでベルシーアリーナに比べたら相当コンパクト。そりゃチケットはすぐに売り切れてしまうわ。
でも現地ではたくさんの日本人が応援に駆けつけて、『ここは日本か!?』って思う位ホーム感満載で日本は試合を展開することができそうです。

会場には多くの日本人でいっぱい!

仲良しの大手代理店で柔術仲間の石原さんとも会えて一緒に観戦。
フランス現地での過ごし方や情報今回。
石原さんたちは試合の応援だけではなく現地の催事視察も含めて来仏しているそうで、“クラブフランス”という、オリパラの催事をやっていることを教えてくれました。


ふむふむ。自転車の情報を提供するだけのワタシとは大違いだ。
たくさん情報交換できて、超満員の会場で日本人の知り合いに会えるのは嬉しいものです。

さぁ決勝です!

決勝戦はアメリカ戦 日本車いすラグビーはロンドンパラリンピック4位、リオパラリンピック3位、東京パラリンピック3位と上位常連国ではありますが、パラリンピックの決勝は未開拓地。オーストラリアとの延長にもつれ込む激戦を制して、ついに決勝へ進出です。

スターティングにはセンターポールメンバーの仁士
若さんはベンチスタート。

ベテランの若さんはベンチでたくさん声出して、いつでも行けるようにスタンバイ中

対戦相手のアメリカの女性の選手、スピードガッツもすごい。車いすラグビーは男女混合のスポーツです。
チャック青木選手は、日系アメリカ人。長年車いすラグビー界を牽引している選手です。強敵。

前半はリードを奪われるシーンがありましたが、その後はジリジリと点差を広げターン位オーバーでゲームは日本主導で結果は圧勝の48-41
車いすラグビーは1点ずつ入るスポーツだし、トライで点数が重なるのが基本。
どう戦略やプレッシャーでターンオーバーを勝ち取るか大事なスポーツなのでこの結果は圧勝です。

とはいえ、アメリアやヨーロッパ勢と相性が今まで悪かったのも事実。
以前、若さんに尋ねたことがあるのですが、勝負論あるみたいで
『日本は北米、アジアオセアニアには相性がいいけど、欧州や欧米は相性悪いんだよね〜このスポーツ相性あるんすよね』なんて言っていた。

今回のアメリカ戦は橋下選手、倉橋選手、池選手、乗松選手を中心とした陣形で勝負。
途中いくつか交代はありましたがこのメンバーでアメリカとの決勝で見事勝利を収めました!

勝つって意思がビシビシ伝わった試合でした

ちょうどベンチの裏からの試合観戦だったけど、若さんやみんなどんな表情だったんだろう。

もちろんメダルセレモニーまで残って日本チームをお祝いしました。
優勝したチームは表彰式で国家流れるんですね。
センターポールに日の丸が上がるところを見て、本当に世界一になったんだなぁと感慨深くなりました。

そして最高に嬉しかったのですが不思議と感動で涙は出ませんでした。
泣くと言うよりホッとして歓喜って表現の方が正しいかもです。選手たちが心から望んでいるものが手に入って本当に良かった。
(ちなみに、メダルにはエッフェル塔の一部が使用されているそうですよ!)

若さん、仁士大好き!
スタッフのユリちゃんも昔からの仲です。おめでとう!!

その後は自転車でまた15キロほど漕いで帰ったのですが、今日の出来事を振り返りながらだとあっという間で、もうちょっと自転車漕ぎながら今日の余韻に浸りたいなぁと思いながら帰路に着いたのでした。

エッフェル塔のすぐ近くのアリーナ
帰り道気持ちよかったなぁ

改めて車いすラグビー日本代表の皆さん、おめでとうございます!!