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女子高生って『こわっ』ていう昔の話

私は数十年前に雑貨屋さんをやっていた(演じていたではありません、経営してた)んですが、そのころのことを時々思い出します。

思い出すのは断片的なシーンですが、なんの脈略もなく、とつぜん思い出すので、不思議な感じですね。

現実感がなくて、夢のような。


ちょっと前に思い出したことですが、毎日のように二人でお店に来る女子高生がいました。

いつも二人で行動していたようで、僕のお店に来たときも、二人引っ付いてワアワア喋っていました。

レジにプリクラ(二人で写っている)を貼っていってましたね。
(最近の女子高生もプリクラ撮るのかな)

特に何か買う訳でもなく、しばらく喋って帰る。プリクラ貼って。

さて、そんなある日、一方の女子高生が珍しく一人で来たことがありました。

「あれ、今日ひとり?」
「そう」
「珍しいね」
「うん」

みたいなやり取りのあとでした。

彼女から突然の告白が。

「ホントはあの子、ちょっと苦手なの」

え?

うそーー


その場では、へえそうなんだ、と平静を装った大人の対応をした僕ですが、
あまりにビックリしてリアクションがとれなかっただけでした。

心の中では、

女子高生こわっ

と思いました。

全くそんな感じに見えなかったですからね。
毎日のように二人で来てましたから。


これが女子高生の世界特有のことなのか(居場所作り的な意味で)、老若男女どこにでもそういこともあることなのか。

どうなんでしょう。

自分の場合、苦手な人とつるむのはムリだと思うものの、その一方で、優しさがベースにあって人との付き合いはできているなあとも思います。

当時の彼女の心の中は分からないし、発言の裏にどれだけの想いが入っていたかも確証はないのですが、彼女の表情には優しさみたいなものが含まれていたなあと、そこはなんとなく思い出しています。




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