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サルカニカッセン

さあ、もうすぐサルオがやってくる。

ボクはじっと待つ。
サルオを懲らしめるために。

でもなぜ懲らしめる必要があるのか、ボクはイマイチ理解していない。
なのにこうやって火鉢の中で熱さを我慢している。

だって、クリリンに頼まれたから。

クリリンに「お願い」と言われたら、断るなんてことは考えたりしない。
親友だからね。

友達のカニタ君が、サルオにイジメられたかららしいけど、こうやってみんなで懲らしめることもイジメになるんじゃないかな。

そう思ったけど、じゃあサルオと仲良くできるのかっていうとそうとも言えない。
どちらかといえば、カニタ君の方が趣味が合うしね。
でも本当はみんなで仲良くしたいんだけど。

横にいるクリリンが、ボクを見てうなずいた。

さあ。

もうすぐボクは火鉢から弾け飛んで、熱くなったイガイガごとサルオにぶつかるんだ。

その後どうなるのかなあ、と心配になったところでパーンとクリリンが飛び出した。

※年賀状に書いている、干支をテーマにしたミニミニ小説です。
今回は猿(さる)がテーマです。
幼稚園のときのお遊戯で、栗の役をやりました。​そのころの記憶はあまりありません。
目立つのは苦手だったような気はします。​

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