2021年おすすめ新譜アルバムVol. 42: Gallant「Neptune」
新譜アルバム紹介Vol. 42です。
今回紹介するのは、メリーランドのシンガーのGallantがリリースしたEPの「Neptune」です。
Gallantはメリーランド出身のシンガーです。
13年頃に登場し、14年にはEP「Zebra」を発表。15年のシングル「Weight in Gold」が話題を呼び、16年にリリースした1stアルバム「Ology」も大きな注目を集めます。19年には2ndアルバム「Sweet Insomnia」をリリース。また数はそこまで多くないものの、客演でもSalaam RemiやDua Lipaなどの作品に参加しています。
Frank OceanやMiguelなどに通じる越境的なセンスを持ちつつも、尖りすぎずにR&Bのテイストを大切にしたような音楽性のアーティストです。フューチャーベース的な音使いも好んで使います。Usherを思わせるスウィートで誠実な歌もR&Bファンの方にはたまらないと思います。
今作はオルタナティヴな要素はほぼなく、00年代っぽい雰囲気の甘いR&Bが堪能できる快作に仕上がっています。
1. Comeback.
今作のメインプロデューサー、STINTがプロデュース。
爽やかなアコギに軽めのドラムを合わせた、Happy Perezあたりが作りそうな曲です。声ネタ使いも印象的。
今作のハイライトの一つ。
穏やかなピアノと丁寧なコーラスが沁みるドラムレスの美しい曲です。Brandyとの絡みも極上。
4. Julie.
ヒップホップのグルーヴを持ったスウィートソウル。
太いドラムや生っぽいギターを用いた暖かいサウンドで、悩ましく歌い倒す良曲です。バックヴォーカルで女性シンガーのAmbréが参加。
5. Third Eye Blind. Feat. Arin Ray
浮遊感のあるクール&メロウな曲。
ふうわりとしたシンセをタイトなドラムが引き締め、グイっと動くベースがユニークな味を追えた好曲です。フックのファルセットが極上。
6. Scars.
軽快なドラムが効いたアトランタベース系の曲。
アンビエント的なシンセも入ってきますが、2ndヴァースではドラムと歌で聴かせるスカスカな展開になります。Ghost Town DJ's「My Boo」が好きな方は是非。
7. No More Tries. Feat. VanJess
がっつりVanJessと絡む鬼メロウ。
清涼感のあるギターが印象的なビートに乗る、美しい歌の絡みに悶絶必至です。今作のベストトラック。
8. Relapse.
寂しげな歌が沁みる哀愁曲。
ローファイなドラムや不穏なベースが目立つビートを、もの悲しいギターや美しいストリングスが彩る好曲です。Gallantの一人グループ状態な歌が極上。
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