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2024年おすすめ新譜アルバムVol. 25: 310babii「nights and weekends」

新譜アルバム紹介Vol. 25です。

今回紹介するのは、西海岸のラッパーの310babiiがリリースした「nights and weekends」です。

310babiiは西海岸出身のラッパーです。

2020年代前半に登場。2023年のシングル「soak city (do it)」で注目を集め、同年にはEP「lottery pick」をリリースします。その後はシングル「walk」や「soak city (do it)」のリミックス集などを発表。まだ作品数の少ない新進アーティストです。

1990年代のCash Money勢のスタイルを思わせる、念仏気味のロウテンションなラップを聴かせるラッパーです。サウンドはラチェットやバンギン、メロウなど。現行ウェッサイらしい音楽性を聴かせます。

今作はバウンシーな路線を中心に、バンギンやメロウも程良く織り交ぜた良作に仕上がっています。


3. ​back it up (with BIA)

BIAが参加したリミックス版。

ストリングスをループしたシンプルなラチェット系の曲です。BIAがちょっとMaster P風のフロウを使っており、310babiiのCash Money感と合わせてルイジアナっぽさがあります。


4. soak city (do it)

シンプルなラチェット路線。

硬質なピアノループと軽い808が印象的なビートで、ジメジメとしたラップを聴かせる好曲です。連呼系のブリッジも楽しいバンガー。


5. 5 seater (with Duke Deuce & DDG)

Bankroll Got ItとDiego Aveの共作。

フックを担当するDuke Deuceが目立ちますが、ビートはあまりメンフィスっぽくなく現行ウェッサイ仕様です。ミニマルなループで異なる個性が光る佳曲。


7. stuck (with Kalan.FrFr)

西海岸マナーのメロウ曲。

スムースなエレピとブリブリのベースが効いたビートで、Kalan.FrFrのメロディアスなフックが冴えた良曲です。今作のハイライトの一つ。


8. walk (with Luh Tyler & Cash Kidd)

ストリングスをループしたラチェット路線。

310babii含め全員癖の強いラッパーで、これぞマイクリレーの妙といった曲です。随所でのキックの数には笑ってしまいます。


13. ​no option (with 03 Greedo)

Helluva Beatsプロデュース。

神秘的なシンセを使った浮遊感のある曲です。03 Greedoのメロディアスなヴァースが強力。


14. ​soak city (with Blueface & Tyga) (feat. BlueBucksClan, Mustard & OhGeesy)

西海岸オールスターを追加フィーチャーしたリミックス。

Mustardはビート改変ではなくハイプマンとしての参加ですが、これがLil Jon的な魅力で素晴らしいです。全員が濃いヴァースを披露しています。今作のベストトラック。

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