
2022年おすすめ新譜アルバムVol. 2: Dave Steezy「Divine Eloquence」
新譜アルバム紹介Vol. 2です。
今回紹介するのは、ベイのラッパーのDave Steezyがリリースした「Divine Eloquence」です。
Dave Steezyはベイ出身のラッパーで、同郷のラッパーとのコレクティヴのHBK GangとShmoplifeのメンバーです。
2010年代前半に登場。コレクティヴの作品への参加や客演を経て、2015年には初のソロ作「Fashionably Late」を発表します。2016年にはミックステープ「Aethetically Placed」、2017年にはEP「Less Is More」をリリース。2017年のミックステープ「Interior Doctor」を最後に2010年代のソロ作リリースは一度止まりますが、2020年の「Royal Flush」、2021年の「Race To Infiniti」と2020年代に入ってからは再び活発にリリースを行っています。
低めの声質でスムースなフロウを聴かせるラッパーです。ビート選びはラチェットに根差したものが中心ですが、トラップや西海岸アンダーグラウンドっぽい路線、Gなものにも乗ります。メロウで洗練された曲が多い印象です。
今作はほぼ全曲が落ち着いた雰囲気のメロウな路線で、そのクールなラップを心地良く聴かせる好作に仕上がっています。
チップマンク・ソウルを使った優しいメロウ。
ピアノとハイピッチ・ヴォイスが甘酸っぱいビートに、どこか切ないラップが絡む好曲です。ラストに登場するNiko GMの歌もばっちり。
2. Smoke Loud Feat. Nef The Pharaoh
涼しげなシンセが効いたラチェット路線。
軽快な808やパーカッションがバウンシーな魅力を出していますが、全体の印象としてはメロウです。Nef The Pharaohの粘っこいラップも好相性。
3. Green Stocks
ベイらしいレイドバックしたメロウ路線。
1980年代ファンクっぽい質感のウワモノに、細かく刻む808を合わせたスムースな曲です。Dave Steezyのクールなラップが光る良曲。
今作のハイライトの一つ。
美しいギターやハープの音を使った哀愁メロウ曲です。ドラムなどにはラチェット的な要素もあります。ゆるゆるの歌フックに悶絶必至。
8. Nov. 1st
G好きの方にもおすすめしたいメロウ。
レイドバックしたギターが心地良いスムースな曲です。オートチューンを軽くかけて歌心あるフロウを聴かせるフックもお気に入り。
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