2023年おすすめ新譜アルバムVol. 104: Doughboy Sauce & Fred On Em「Holdin」
新譜アルバム紹介Vol. 104です。
今回紹介するのは、テキサスのラッパーのDoughboy SauceとプロデューサーのFred On Emがリリースした「Holdin」です。
Doughboy Sauceはテキサス出身のラッパーで、Fred On Emはテキサス出身のプロデューサーです。
Doughboy Sauceは2000年代半ば頃、Fred On Emは2010年代前半に登場。Sauce Twinzが2014年に発表したミックステープ「In Sauce We Trust」収録の「93」や、2015年のDoughboy Sauceのミックステープ「L.O.A.D. - Life Of A Doughboy」などでこれまでにも何回か合体しています。タッグ作のリリースは今作が初です。
Doughboy Sauceは濁った低音でJ-Dawgのようなダイナミックなラップや、ゆるい歌を聴かせるテキサスらしいスタイルのラッパーです。路線的にはトラップが中心。Fred On Emはハードなトラップを軸にしつつ、Rap-A-Lot作品などを思わせるテキサス要素を注入したような作風のプロデューサーです。
今作はトラップ要素はもちろんありますが、かなりScrewed Up Click的なテキサスG色を強めたメロウ&ソウルフルな作品です。かの地のGが好きな方は是非。
2. Come Thru
メロウなエレピを使った哀愁路線。
ドラムの手数は多いですが低音の圧はそこまで強くなく、Gセンスの方が目立ちます。Ty Dolla $ignみたいな歌フックもばっちり。
例の高音シンセも飛び出すメロウ曲。
客演として名前は載っていませんが、フックで違う声も聞こえます(Fred On EmかDoughboy Sauceの声芸?)。Doughboy Sauceのオフビート気味なラップとも好相性。
4. A Place
ちょっと1990年代Three 6 Mafia関連っぽいメロウ。
もの悲しいホーンやとろけるギターが効いたビートで、ルーズな歌とラップを聴かせる良曲です。大ネタ引用系フックも見事。
男声シンガーのWiloughがフックを歌う曲。
優しいエレピや例の高音シンセ、生っぽい質感のベースが心地良いGな曲です。ヴァース中に歌になだれ込むDoughboy Sauceのヴァースも完璧。
ブヨブヨのベースを使ったGファンク。
メロウなエレピや例の高音シンセを使いつつも、ドラムや低音の鳴りはかなりトラップマナーです。堂々とした歌フックも強力。
9. Southside
「Everybody Holdin」と同じ声がフックで聞こえてくる曲。
1980年代R&Bっぽいネタ使いのメロウなトラップです。ぶっきらぼうな歌フックがキャッチー。
11. When I'm Wit My Gal (On The Low)
ピースフルなメロウ路線。
小気味良いギターを用いたトラップビートで、イナタくラップし歌う好曲です。ブリブリのベースの主張しすぎない使い方も絶妙。
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