見出し画像

2024年おすすめ新譜アルバムVol. 9: Mann「Its Over With」

新譜アルバム紹介Vol. 9です。

今回紹介するのは、西海岸のラッパーのMannがリリースした「Its Over With」です。

Mannは西海岸出身のラッパーです。

2000年代後半に登場。数枚のミックステープの発表を経て、2011年にはJ.R. Rotemのフックアップを受けてアルバム「Mann's World」をリリースします。その後はメインストリームからは遠ざかりますが、2012年の「FMOV: FreshMann on Varsity」や2014年の「The Grey Area」などのアルバムやミックステープを発表。Hit-TowとYeloHillと組んだ2018年の「South Of Pico (S.O.P.)」や2020年のソロ作「West LA Baby」など、多くの作品をリリースしています。

高めの声質でリラックスしたフロウを聴かせる、いかにも西海岸Gらしいスタイルのラッパーです。トラップやジャーキンなどにも乗りますが、キャリア初期からGファンク風味のあるビートを好んで使います。

今作はラチェット以降の感覚を備えた現行ウェッサイマナーを軸に、メロウ多めでバンギンも程良く取り入れた好作に仕上がっています。G好きの方は是非。


2. Head Right (feat. Big Sad 1900)

クールなエレピが効いた哀愁メロウ。

808の使い方や低音の鳴りなどに現代の匂いがありますが、基本はラップもビートもGな味わいです。Big Sad 1900の泣きのラップも見事。


3. Ain't A Party (feat. Jai Sessions & Teddy Crooklyn)

ヒット曲「The Mack」が好きだった方にも聴かせたい曲。

ファンキーに跳ねるベースが目立つ、1990年代直系のGファンクです。キャッチーな歌フックが強力。


4. I Need It (feat. Teddy Crooklyn)

ヘヴィなピアノをループしたラチェット系の曲。

少し歌心も覗かせるMannのラップと、Teddy Crooklynのラップっぽい歌の絡みが楽しい好曲です。YGなどが好きな方におすすめ。


6. Everything Movin (feat. G Corleon)

ブヨブヨのベースが心地良いGファンク。

「Boyz-N-The-Hood」ドラムも使った現行ウェッサイ流儀のビートで、ゆるい歌も交えて聴かせる良曲です。女声シンガーも声を添えています。


7. Ya Diggg

日本のプロデューサー、Toshがプロデュース。

ブリブリのベースや例の高音シンセをラチェット以降の感覚でループした、穏やかなメロウ曲です。Mannのどこか寂しげなラップとも好相性。


8. Sushi Roll (feat. BlueFlag 1900)

哀愁曲が続きます。

美しいピアノやふうわりとしたシンセが効いたビートで、歌心のあるラップを聴かせる佳曲です。例の高音シンセも飛び出します。


13. West LA Jesus

Tosh制作曲。

大ネタに跳ねるような低音、シャープな808を合わせたメロウ路線です。喋りも多いアウトロ的な曲ですが美味。

ここから先は

0字

¥ 100

購入、サポート、シェア、フォロー、G好きなのでI Want It Allです