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2023年おすすめ新譜アルバムVol. 92: La Favi「No Es Igual」

新譜アルバム紹介Vol. 92です。

今回紹介するのは、ベイのシンガーのLa Faviがリリースした「No Es Igual」です。

La Faviはベイ出身のシンガーです。

2010年代半ば頃に登場。シングルを数曲発表した後、2017年にはEP「Reír & Llorar」をリリースします。その後もSo Icey Trapとのタッグでの2018年のEP「No Lo Siento」や2020年のミックステープ「Is It Real」など、精力的に作品をリリースしています。

清涼感のある歌声とレゲトンマナーのラップを聴かせる、ラテン色の強いシンガーです。サウンド的には毒々しいネオペレオとオルタナティヴR&Bの二つを軸にしています。

今作はネオぺレオ系を中心に据えつつ、エモラップ的な要素も導入した毒気のある快作に仕上がっています。レゲトンに馴染みのない方も是非。


1. Se Paga

レゲトンとトラップが交互に顔を出すみたいな曲。

厚みのあるホーン系の音や硬質なシンセを使ったビートで、ラップと歌を織り交ぜて聴かせる好曲です。ラテンとインターネットの匂いが同時に漂っています。


2. Bebiendo (feat. Ms Nina)

今作のハイライトの一つ。

デンボーを前面に押し出して毒気のあるシンセを合わせたネオぺレオ系の曲です。Ms Ninaのアクの強いラップもばっちり。


3. Con Mis Gatas

ブロステップっぽいド派手なシンセを使ったネオぺレオ。

デンボーでずっと通すのではなく、ドラムパターンを変化させながら進む楽しい曲です。乗せ方はラップ多め。


6. Para Ti (feat. YAWNS)

YAWNS制作のエモラップミーツネオペレオ。

寂しげなギターはエモラップ由来のものを感じさせますが、そこに極太ベースやデンボーが入ってくる奇妙な曲です。La Faviの乗り方はエモラップっぽいメロディアスなスタイル。


7. Action

毒々しいシンセが目立つネオペレオ系の曲。

La Faviの清涼感のある歌声がビートの毒気を中和しており、ポップな印象に仕上がっています。ちょっと引っ掛かりのあるフックもお気に入り。


8. Dartelo

浮遊感のあるオルタナティヴR&B。

ふうわりとしたシンセが心地良いビートで、爽やかな歌声が堪能できる良曲です。ラテンフレイバーがThe Weekndなどとは違う味も生んでいます。


12. Contigo (feat. YAWNS)

ブヨブヨのベースが強烈な曲。

スクラッチ音や不穏なストリングスも使いつつ、リズムはデンボーで仕上げた怪曲です。時折崩れ落ちるようなビートの作りがスリリング。

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