2021年おすすめ新譜アルバムVol. 11: Will Downing「The Song Garden」
新譜アルバム紹介Vol. 11です。
今回紹介するのは、NYのシンガーのWill Downingがリリースした「The Song Garden」です。
Will DowningはNY出身のシンガーです。
80年代前半に登場し、88年には1stアルバム「Will Downing」をリリース。その後も1~3年に1枚のペースで現在に至るまで作品のリリースを続け、20枚以上のアルバムを発表しています。時々客演でも登場。R&Bファンの間では根強い人気を持つアーティストです。
長いキャリアの中でブギーやニュージャックスウィングといったトレンドを取り入れたこともありますが、基本はメロウで甘いR&Bを聴かせるアーティストです。スムースジャズ寄りの曲も多く、ハウス風味の四つ打ちも得意としています。優しく誠実でスムースな歌声の持ち主で、スウィートなR&Bが好きな方にはたまらないと思います。
今作はロマンティックでメロウな曲が詰まった、R&Bファンの方は悶絶必至の好作に仕上がっています。ハウス風味のアップやスムースジャズ路線も良いアクセント。派手さや刺激はありませんが、成熟した魅力が堪能できます。
1. Stand Up
例の高音シンセも使ったスムースな曲。
抜けの良いドラムとクールなエレピが効いたサウンドで、女性のコーラスも交えて歌う至福のメロウです。途中のシンセのソロもたまりません。
2. Say Yes
タイトルから良い予感がする紳士的なメロウ曲。
予感的中です。ギターやストリングスが暖かく響く中、Will Downingの誠実な歌心が真っ直ぐ飛び込んでくる良曲に仕上がっています。今作のハイライトの一つ。
抑え目な雰囲気で歌う静かな曲。
メロウなエレピやファンキーなベース、スナップと重ねたようなスネアがWill Downingの歌にしっとりと絡む佳曲です。後半のシンセのソロにオヤGもソファに泣き崩れ。
四つ打ちのキックを使った軽快なアップ。
しかし派手さはなくメロウネスはキープされており、今作のロマンティックなムードにしっかりと溶け込んでいます。Will Downingの歌も自然体。
7. Give You
女性シンガーのMaysa Leakとのデュエット。
とろけるネオソウル系のメロウ曲です。Maysa Leakのハスキーな歌声との絡みが極上。後半のサックスソロもたまりません。
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