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2021年おすすめ新譜アルバムVol. 91: Jordan Hawkins「Heart Won't Stop」

新譜アルバム紹介Vol. 91です。

今回紹介するのは、ノースカロライナのシンガーのJordan HawkinsがリリースしたEPの「Heart Won't Stop」です。

ジャケ

Jordan Hawkinsはノースカロライナ出身のシンガーで、現在は西海岸を拠点に活動しています。

10年代後半に登場。19年の「Boarding Pass」、「Thankful」などシングルを数曲リリースしています。EPやミックステープのリリースは今作が初となる新進アーティストです。

PrinceとRaheem DeVaughnを足したような、ソウルフルでワクワクさせられる歌を聴かせるシンガーです。ヒップホップ要素を踏まえつつ生演奏(特にJimi Hendrix系のギター)を活かしたサウンドはD'angeloあたりに通じるものがありますが、トラップ的なドラムも自然に取り入れます。

今作は明るい印象のファンキーな曲や、ハートウォーミングなネオソウルなどが並ぶ快作に仕上がっています。


1. We Have

うねるようなギターにいきなり心を掴まれます。

アコギ中心で隙間多めに聴かせる部分と、ファンキーなシンセベース等を入れて音数多めに盛り上げる部分のメリハリが楽しい良曲です。寄り添う歌も極上。


2. Risky

時折入る高速ハイハットが良いアクセントになったファンク。

ゴワゴワとしたベースと太いドラム、力強いブラスが効いた好曲です。アウトロのギターソロも印象的。


3. Slow Down

暖かい空気が通ったネオソウル路線。

オフビート気味で詰め込む歌い方も交えつつ、しっとりと歌を聴かせる佳曲です。ファンキーなギターソロもばっちり。


4. Honey Feat. EARTHGANG

客演のカラーに合わせたヒップホップ色強めな曲。

スナップ音やトラップ的な匂いもするドラムも使いつつ、ブラスなどの生音を巧みに用いてしっかりとソウルにしています。EARTHGANGヴァースの終盤からの生演奏の動きが最高に美味。


6. Heart Won't Stop

サックスが沁みるハートウォーミングな曲。

地声とファルセットのコントラストが素晴らしい歌と、随所で入ってくるオルガンの絡みに悶絶必至です。後半にはトークボックスも登場。


7. Thankful (Extended) Feat. Lish

ゴスペル的な匂いも感じるしっとりとしたスロウ。

ギターを活かした音数少なめの空間でLishと共に歌い上げ、後半で一気に盛り上げる展開になだれ込む良曲です。静と動のメリハリが見事。

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