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2021年おすすめ新譜アルバムVol. 27: Trae Tha Truth & Mysonne「If You're Scared Stay Inside」

新譜アルバム紹介Vol. 27です。

今回紹介するのは、テキサスのラッパーのTrae Tha TruthとNYのラッパーのMysonneがリリースした「If You're Scared Stay Inside」です。

ジャケ

Trae Tha Truthはテキサス出身、MysonneはNY出身のラッパーです。

Trae Tha Truthについては以前書いたこちらこちらを。MysonneはBad BoyやRuff Rydersの周辺で90年代から活動し、10年にはThe GameのレーベルのBlack Wall Streetに加入。ミックステープを多数発表しています。Trae Tha TruthとMysonneの共演曲としては、Trae Tha Truthの20年のシングル「Time for Change (Black Lives Matter)」や、DJ Kay Slayの20年のシングル「Rolling 50 Deep」があります。

Mysonneは低めの声質でSaigonと50 Centを足したようなフロウを使うラッパーです。派手さはありませんが堅実なラップを聴かせます。サウンド的には華やかなソウルフル路線やトラップなど。

今作は、いなたさ控えめなところにNYの要素も感じられなくはないですが、かなりTrae Tha Truth寄りの作品です。哀愁漂うGな曲が多く、ファンの方にはたまらないと思います。


1. Prayer For Me Feat. Big K.R.I.T.

美しいコーラスが印象的な哀愁路線。

とにかくTrae Tha Truthの高速ラップが素晴らしいです。Big K.R.I.T.も歌心のあるラップで好演。


3. I'm With You Feat. Ink

女性シンガーのInkをフィーチャー。

MysonneとTrae Tha Truthのマナーの中間のようなソウルフルな曲です。ストリングスをループしたビートで堅実なラップが楽しめます。


4. As U Are

Drakeがやりそうな浮遊感のある曲。

プカプカしたシンセのループに乾いたドラムが絡むビートで、フックではTrae Tha Truthがゆるい歌も聴かせる良曲です。Mysonneの客演気味な存在感がいいバランス。


9. Time for Change (Black Lives Matter)

T.I.やBun B、E-40など多くのラッパーを迎えたマイクリレーもの。

ギターやピアノ、高音シンセなどを使った哀愁系の曲です。Anthony HamiltonからのConway the Machineの流れがハイライト。


12. Till It's Over Feat. Josh Lamont & TJ Boyce

男性シンガーのTJ Boyceをフィーチャー。Josh Lamontはプロデューサーです。

哀愁漂うソウルフルでGなサウンドで、二人が落ち着いたラップを聴かせる良曲です。TJ Boyceの美声もばっちり。


13. Lyrical Cypher Feat. Black Thought

ローファイで不穏なブーンバップ。

今作では異色、Trae Tha Truthはあまりやらないタイプの曲ですがうまくはまっています。きっちりと締めるBlack Thoughtがベスト。

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