2021年おすすめ新譜アルバムVol. 26： Payroll Giovanni & Cardo「Another Day Another Dollar」

新譜アルバム紹介Vol. 26です。

今回紹介するのは、デトロイトのラッパーのPayroll GiovanniとミネソタのプロデューサーのCardoがリリースした「Another Day Another Dollar」です。

Payroll Giovanniはデトロイト出身のラッパーで、Cardoはミネソタ出身のプロデューサーです。

これまでの二人の活動や音楽性については以前書いたこちらを。この後は20年にLarry JuneとHBKも交えたアルバム「Game Related」をリリースしています。

今作は、メロウでレイドバックしたサウンドに冷徹なラップが乗る快作に仕上がっています。これまでのタッグ作と比べるとハードさは控えめですが、G好きの方なら楽しめるはず。どこを切ってもGです。

1. Previously

典型的なミッドウェストGシット。

西海岸ほど陽気でもなく南部ほど泥臭くもない、ぬるま湯感が心地良いメロウ曲です。オヤGの方はノックアウト必至。

3. Eyez Closed

妖しい雰囲気のGファンク。

Gなブヨブヨのベースを使いつつ、浮遊感のあるDrake以降の音像に仕上げた良曲です。Futureっぽい声のコーラスも印象的。

4. Always Hustling Feat. Smitty Soul

男性シンガーのSmitty Soulをフィーチャー。

R&B的な落ち着いたサウンドで、フックではSmitty SoulがBig Moe系のフガフガしたソウルフルな歌を聴かせる好曲です。今作のハイライトの一つ。

5. Mob $hit Feat. Larry June

クールな極上メロウ。

例の高音シンセとピアノをループしたGなビートの、Larry Juneの低音が映えた佳曲です。Payroll Giovanniがメインでラップする構成も見事なバランス。

8. Game Showed Me

ミッドウェスト流儀の妖しいGファンク。

沈み込むようなベースと透明感のあるエレピが効いたビートで、Payroll Giovanniのチンピラ感の強いラップが光る良曲です。地味ですがオヤGの方にはたまらないはず。

9. Pay & Cardo Feat. Tamara Jewel

女性シンガーのTamara Jewelをフィーチャー。

煌びやかでレイドバックしたメロウなGファンクです。Payroll GiovanniのキレのあるラップとTamara JewelのいかにもGな歌の絡みが美味。