おすすめ旧譜アルバムVol. 67: Play-N-Skillz「The Process」
旧譜紹介Vol. 67です。
今回紹介するのは、テキサスのデュオのPlay-N-SKillzによる2005年のアルバム「The Process」です。
Play-N-Skillzはテキサス出身のデュオです。プロデューサーユニットとしての活動をメインにしていますが、ラップや歌も聴かせます。
2000年代前半に登場。Lil FlipやChamillionaireなどの作品に参加し、2003年には初のアルバム「Texas 2 Da World」をリリースします。その後2004年のLil Flipとのタッグ作「The Best of Lil' Flip & Play-N-Skillz」と2005年の「The Album Before The Album」を挟み、本作をリリース。2006年にはChamillionaireのヒット曲「Ridin'」をプロデュースして知名度を上げ、2008年のLil Wayneのシングル「Got Money」など仕事量を増やしていきます。以降はEDMやレゲトンにも接近しつつ精力的に活動し、現在も活躍しています。
プロデューサーとしてはテキサスらしいヘヴィなバウンスやメロウ、トラップやEDMにレゲトン…と多彩な作風を聴かせます。ラテン風味を取り入れるのも巧み。ラップや歌は二人とも低めの声質で癖の少ない落ち着いたスタイルです。
本作はバウンスやクランク、メロウなどを揃えた2005年の南部ヒップホップらしい作品です。Swisha House関連作などが好きな方は是非。
1. Let Em Go Feat. Static Major
Static Majorのセクシーな歌が光るドラマティックな曲。
ズビズビとしたシンセのループに低音をボコボコと鳴らしたビートで、クールなラップとStatic Majorの絡みが楽しめる好曲です。使っている音色にはクランク的ですがシリアスな仕上がり。
2. Come Home with Me (Ohh! Baby) Feat. Akon
Baby Bashがやりそうなメロウ路線。
ミニマルなシンセや涼しげなエレピ、ギターが印象的なビートでAkonがスムースに歌います。Play-N-Skillzの二人のラップもテキサスG印の魅力。
3. Do Ya Thang
今作のハイライトの一つ。
テクノっぽいミニマルなシンセや、現行トラップ的な低音をボコボコ鳴らしたバンガーです。連呼系フックもキャッチー。
4. Take Ya Clothes Off Feat. Three 6 Mafia
Three 6 Mafiaに合わせたMタウンクランク。
不気味なピアノループを使ったヴァース部分から、ヘヴィなシンセを使ったフック部分にスイッチするところもThree 6 Maifa風です。なお、Three 6 MafiaはDJ Paul & Juicy Jの二人体制での参加。
5. Music's Worth It
テキサス流儀のダークなバンギン。
シリアスなピアノループがギスギスした空気を醸し出した好曲です。フックで入ってくるねじ曲がったストリングスにはChamillionaire「Ridin'」に通じるものもあります。
7. Call Me Feat. Chamillionaire
Chamillionaire「Ridin'」似の曲。
ストリングスを歪めたようなシンセを隙間を活かして使ったビートで、フックではChamillionaireがイナタく歌い上げる佳曲です。Chamillionaireはフックのみでの参加ですがファンの方は是非。
9. Are You Still Alone Feat. Frankie J
今作のベストトラック。
涼しげなギターや軽快なクラップが効いた、Frankie Jマナーのメロウ路線です。フックでのシルキーな歌に悶絶必至。
11. Freaks Feat. Krayzie Bone & Adina Howard
Art of Noise「Moments in Love」ネタのシリアスな曲。
R&B的なメロウネスも備えた妖しいビートで、Krayzie BoneのメロディアスなラップとAdina Howardの悩ましい歌と絡む良曲です。「Ridin'」でも聴かせたKrayzie Boneとの好相性が堪能できます。
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