おすすめ旧譜アルバムVol. 71: Pymp Tyte「All N' Yo Face」
旧譜紹介Vol. 71です。
今回紹介するのは、テキサスのラップデュオのPymp Tyteによる1999年のアルバム「All N' Yo Face」です。
Pymp Tyteはテキサス出身のラッパー、Sean PympとTyte Eyezによるデュオです。
1990年代後半に登場。Fat PatやDJ ScrewといったScrewed Up Click関連作品に参加し、1999年には1stアルバムとなる本作をリリースします。その後は目立ったリリースはありませんが、Tyte EyezのInstagramによると2021年にアルバム「Tyme Machine Flowz」をリリースしているようです(日本の各種配信サイトにはなし。本国では聴ける?)。また、Tyte Eyezのソロ作へのSean Pymp参加などいくつかの曲で共演を聴くことができます。
どちらも低めの声質でテキサスらしいコクのあるラップスタイルです。Sean Pympはよりまろやかで、Tyte Eyezはよりシャープな魅力があります。サウンド的にはテキサスGらしいソウルフルでメロウなものが中心です。
2. All About My Doe Feat. Ronnie Spencer, Fat Pat & R.A.W.
Ronnie Spencerのシルキーな歌声に悶絶必至のメロウ。
ファンキーなベースが心地良い少しトロピカルな味もあるビートで、二人の無骨なラップとFat Patのヘタウマ系のラップが絡む良曲です。R.A.W.の爽やかな歌も絶妙。
3. Our X 2 Shine
テキサスG流儀のファンク路線。
オルガンやカッティングギターを使ったイナタいビートに、やはりイナタいラップを乗せていく好曲です。ワサワサしたフックも楽しく聴けます。
4. 1 Monkey Feat. Dirty $, Big Hawk & Ronnie Spencer
Ronnie Spencerが歌いまくるメロウ。
フックをRonnie Spencerに委ねない贅沢使いが素晴らしいです。透き通ったエレピや例の高音シンセはG好きの方にはたまらないはず。
5. Thug Love Feat. E.S.G.
オルガンが効いた穏やかなメロウ路線。
UGKやRap-A-Lot作品など、テキサスGが好きな方ならニヤリとさせられるビートです。E.S.G.の高音ラップも良い味を出しています。
10. Ragz 2 Richez
武骨なラップが光る哀愁曲。
寂しげなピアノやストリングスが印象的なメロウなビートに、Gなラップでメロディアス成分を入れずに乗る良曲です。本作のハイライトの一つ。
12. Hood Money Feat. Nutty Black
ラテン風味のパーカッションを使ったシリアスな曲。
ギョロギョロしたシンセがおどろおどろしさを醸し出しています。フックで聴けるレゲエっぽいヴォーカルも印象的。
16. Ryde Or Dye Feat. Dirty $ & E.S.G. & Noke D
ラップで聴かせる哀愁メロウ。
悲しそうなエレピやギター、例の高音シンセも聞こえるテキサスGマナーの曲です。後半にはRonnie Spencerも登場。
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