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2022年おすすめ新譜アルバムVol. 64: Le$「L E Dolla」

新譜アルバム紹介Vol. 64です。

今回紹介するのは、テキサスのラッパーのLe$がリリースした「L E Dolla」です。

ジャケ

Le$はテキサスを拠点に活動するラッパーです。

2000年代後半に登場。キャリア初期はSlim Thug率いるBoss Hogg Outlawzのメンバーとしても活動し、2009年にはミックステープ「Settle 4 Le$」を発表します。その後も2011年の「Settle 4 Le$ Vol. 2」、2014年の「Steak x Shrimp Volume 1」など多くのミックステープを発表。Curren$y率いるJet Lifeにも一時加入し、2010年代を通して人気をじわじわと拡大していったラッパーです。2019年にはBun Bと共に来日公演を行い、2021年にはそのBun Bとのタッグ作「Distant」をリリース。昨年にはほかにもアルバム「Stay Down」や「E30」などを発表し、今年に入ってからも今作の後にアルバム「3 Series」をリリースするなど精力的に活動しています。

落ち着いた声質で、イナタくブルージーなラップを聴かせるラッパーです。ゆるい歌も魅力的。サウンド的にはトラップやJet Life系のソウルフル路線などにも乗りますが、テキサスGマナーのメロウな曲を得意としています。

今作は名義こそソロですが、全曲をTavaras Jordanがプロデュースしており実質タッグ作です。テキサスGらしいトロトロのメロウネスが堪能できる、オヤGの方は悶絶必至の良作に仕上がっています。


3. Top of the Line

イナタいテキサス流Gファンク。

まろやかなギターやスペイシーなシンセを使ったビートで、Le$がラップし歌うメロウな曲です。フックでは例の高音シンセも。


4. Woof Tickets

クールな哀愁路線。

切ないギターや透明感のあるエレピ、艶やかなベースを用いた好曲です。Le$の渋みのあるラップもばっちり。


5. Cant Lie

今作のハイライトの一つ。

ブヨブヨのうねるベースや例の高音シンセ、神秘的なシンセが印象的なGファンク路線の曲です。歌フックが極上。


6. Lacs x Foreigns

1990年代テキサスG直系のメロウ。

DJ Quikが使いそうな涼しげな音をイナタく使った、テキサスGらしい佳曲です。低速化ヴォイスにもテキサスが香ります。


7. Bout Whateva

ベースが目立つクールなファンク路線。

ちょっとSuave House作品っぽいスペイシーなシンセも飛び出すビートで、キレのあるGなラップを聴かせる良曲です。来日公演のことを語っていると思しきラインも登場。


9. Sunday Night

穏やかなテキサス印のメロウ曲。

心地良いエレピやブリブリのベース、遠くから聞こえてくるストリングスなどがたまらない曲です。メロディアスなフックにも涙。


10. The Ride Home

今作のベストトラック。

UGKが出てきそうな、ギターやオルガンが効いた哀愁メロウ曲です。Pimp Cのようなゆるい歌フックもあり、オヤGの方はソファに泣き崩れるはず。


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