2024年おすすめ新譜アルバムVol. 49: Mista Sinista「ReBorn」
新譜アルバム紹介Vol. 49です。
今回紹介するのは、NYのDJのMista Sinistaがリリースした「ReBorn」です。
Mista SinistaはNYを拠点に活動するDJです。
1980年代から活動を開始。CommonやThe Beatnutsらの作品へのスクラッチでの参加、DJバトルなどで活躍します。また、DJクルーのthe X-Ecutionersのメンバーとしても活動。1997年にはクルーでのアルバム「X-Pressions」をリリースします。以降はクルーでの作品を数枚発表し、2013年にはソロでのEP「Just for Starters... The EP」をリリース。ソロ作のリリースはありませんでしたが、近年もRob Swiftと組んだデュオのDa Odd Coupleで2019年のEP「Da Odd Couple」などを発表しています。
切れ味と遊び心のあるスクラッチを軸にした、いわゆるターンテーブリズム系のアーティストです。サウンド的にはNYらしいブーンバップを基本にしています。
今作はソロアルバムとしては初の作品で、そのターンテーブル捌きがNYマナーのサウンドで堪能できる好作に仕上がっています。既発曲も多く、ベスト盤的な趣もあります。
2. Rock Wit Me (A Turntable Opera) (feat. Maiko)
今作が初出ではない既発曲。
シンプルなドラムの隙間を縫い、スクラッチでウワモノや声ネタを次々と差し込んでいくスリリングな曲です。女声ヴォーカルも印象的。
5. Verbal Assault (feat. Ill Bill, Vinnie Paz & DJ Eclipse)
ラッパー二人をフィーチャーしたブーンバップ。
冷たいピアノと骨太ドラムが効いたシリアスな曲です。ハードなラップも強力ですが、主役の見せ場ももちろんあります。
9. September (Remember) (feat. Jean Grae)
「Just for Starters... The EP」にも収録されていた曲。
ソウルフルなストリングスとファットなドラムを使った、9th Wonderを思わせる暖かいブーンバップです。フックでの歌声を差し込むスクラッチが美味。
13. The Sinphony Sequel (feat. DJ Rugged One, DJ Q-Bert & The Cut Lieutenant DJ Ace)
ストレートなターンテーブリズム系の曲。
シンプルなドラムに集団でスクラッチを入れていく、ファンの方ならたまらないであろう曲です。キレは鋭いですがどこかリラックスしたムードもあります。
14. B-Boy Funk
今作のハイライトの一つ。
ラッパーやほかのDJの客演を入れない純粋なソロ曲です。スクラッチの魅力で引っ張っていくタイトル通りファンキーな佳曲。
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