2021年おすすめ新譜アルバムVol. 25: Z-Ro & Mike D「2 The Hardway」
新譜アルバム紹介Vol. 25です。
今回紹介するのは、テキサスのラッパーのZ-RoとMike Dがリリースした「2 The Hardway」です。
Z-RoとMike Dは二人ともテキサス出身のラッパーで、Screwed Up Clickのメンバーです。
Z-Roについては以前書いたこちらを。Mike DはラップグループのSouthside Playazのメンバーとして90年代から活動し、二人の共演も同じScrewed Up Clickということで数多く発表されています。10年には連名でのミックステープ「2 Da Hard Way」、「2 Da Hard Way Pt. 2」を発表。14年のMike Dのミックステープ「Hogg Muzik Vol. 1」にはZ-Roが参加した「Bangin On Glass」が2 The Hardway名義で収録されているので、デュオとしても活動しているのかもしれません。
Mike Dは太く低い声質で力強いラップを聴かせるラッパーです。メロディアスなZ-Roとはタイプが異なりますが相性は良く、メロウもバンギンも巧みに乗りこなします。
今作はメインストリームのトラップ的な曲も少々ありますが、基本はSUCマナーのソウルフル&メロウな作品です。テキサスG好きの方にはたまらないと思います。
Beanz & Kornbread絡みのメロウ。
滑らかなベースとエレピが心地良いビートに、Z-Roの歌フックが映える良曲です。低音ラップのSlim Thugも好演。
4. Playaz
テキサスGでこの手のタイトルの曲は大体良いですが、例に漏れず良いです。
この曲もBeanz & Kornbread絡みで、クリアなピアノを使った清涼感のあるメロウに仕上がっています。謎の男性シンガーとヴォコーダーが絡むフックも極上。
5. Plus Tax
爽やかなシンセを使ったメロウ。
やはりZ-Roの歌心溢れるスタイルが最高に心地良く、G好きの方にはたまらない曲に仕上がっています。UGKのネームドロップにもニヤリ。
テキサスG流儀のいなたいソウルフル路線。
ピアノやホーンが印象的なビートで、3-2の妖しいラップを迎えた好曲です。フックでのZ-Roと謎の男性シンガーの絡みも美味。
シンプルなストリングスのループが効いたSUC印の曲。
Z-Roの穏やかな歌フロウ、Lil Kekeのキレのある鋭角的なフロウ、Mike Dのずっしりとしたフロウと三者三様の魅力が楽しめます。Z-Roヴァースがベスト。
9. Friends Bad Too Feat. Beanz
今作のベストトラック。
Beanz & Kornbreadによるテキサス流Gファンクです。シンセベースや例の高音シンセ、フックでのBeanzのトークボックスと完璧。オヤGの方は思わず声が出てしまうと思います。
11. My Life
Big Moeの声も聞ける哀愁曲。
ピアノや高音シンセを使った切ないビートに、感情のこもったラップが乗る良曲です。サンプリングと思しき男性シンガーの歌とZ-Roの歌の掛け合いフックも印象的。
16. Can't Hold Me Down Feat. Oticia Redmond
女性シンガーのOticia Redmondをフィーチャー。
オルガンのループにパシャパシャしたスネアを合わせたビートで、二人でソウルフルなラップを聴かせる好曲です。G好きの方にはたまらないはず。
17. Real N.I.G.G.A. Feat. C-Note, Big Pokey & Lil O
TrakkSounds絡みのマイクリレーもの。
ピアノやギターを使った、ディープでソウルフルなSUCマナーの曲です。フックで入る例の高音シンセに悶絶。
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