【2023年3月】相場の季節は晩秋?冬に備えて買うべきものは○○
相場の季節判断
まずは2023年3月時点の相場の季節感を見ていきましょう。
いつものように、トレンドに特徴のある下記項目の現在の動きを見ていきます。
米国のセクター別の推移
米国金利の状況
米国のセクター別の推移
ヘルスケアセクター
業績安定的なため逆業績相場時には優先して買われるが、1,2月は逆に売られている状況
1年の移動平均ではまだ上昇傾向だが、短期的には買い戻されており、明確なトレンドが見えない状況
ヘルスケアセクターの動きからはまだ逆業績相場入りしているようには見えない
生活必需品セクター
基本的にはヘルスケアセクターと同じで、1,2月は下落傾向ですが、1年移動平均では上昇トレンドにあります
業況悪化時期には不況に強い生活必需品セクターが買われるため、2022年から不景気が意識されはじめているけど、足元はそれが落ち着いているとみるのが適切か??
米国の金利状況
米国10年債と2年債のイールド差
2022年7月に逆イールドとなってから7ヶ月が経過して、未だに逆イールドの状態が続いています
逆イールドの程度感は時が経つにつれて大きくなっている状況で、足元でインフレ長期化懸念も出ていることからこれからもこの逆イールドの水準は大きくなっていきそうな状況
米国2年債と1年債のイールド差
2022年10月に逆イールドとなってから5ヶ月が経過して、未だに逆イールドの状態が続いています
一方で、逆イールドの程度感は小さくなっている状態。これは2月のインフレ指標が高く出ており、金融引き締めが想定よりも長くなると市場が織り込んだものによるもの
2年以内には金融引き締めが終わると思っていたものが、2年以内には終わらなそうだと市場が織り込み始めているように見えます
金利が高い水準で長期間維持されると想定されており、これは中期的には逆業績相場をもたらす要因になる懸念があります
これらの状況を見ると、逆金融相場が終わって中間反騰に入っていたところ、インフレが思ったよりも強くてまた逆金融相場へ少し後戻りしている状況のように見えます。
逆業績相場まではもう少しかかるので、季節感で言えば晩秋にあたると思います。
晩秋 - 冬に向けての仕込み
今が晩秋にあるとすると、今すべきは晩秋に旨味のある投資対象の物色ではなく、冬に旨味を得られる投資対象へのポジションを構築していくこと。
つまり、逆業績相場という冬の時期に相対的な強みを得られるポジションを作っていくことだと考えます。
冬の時期に相対的な強みが得られるポジションは以下の通りで、あまり選択肢が多いわけではありません。
日本円
金(ゴールド)
それぞれ、現時点での状況をみておきましょう。
日本円の現在地
米国の金利上昇に合わせて円安基調が続いていたところ、11月に金利上昇が緩やかになる見込みが出て一気に円高へ進みましたが、2月になってインフレ高止まり懸念(=金利上昇)とともに再度円安方向へ
インフレ動向次第で金利がまだ上がる場合には円安もまだ続くことになりそうです
逆業績相場に入るころには、金融緩和期待で金利が下がり始めることから円安ではなく円高方向に進みやすくなると考えるのが自然ですが、現時点ではまだ円安方向へのトレンドは起きていません
金(ゴールド)の現在地
1月まで強かった金価格ですが、2月は逆に下落を演じている状況。背景にはインフレ高止まり懸念(=金利上昇)の影響があるとみられますが、2022年10月頃の1,600ドル台にまでは下がっておらず、相対的には需要が強いとも読み取れる状況。
金利に左右されない金需要が強まっている?
逆業績相場が見えてくると金への資金逃避が如実に表れるのが歴史が示すところなので、逆業績相場まであと1,2年ありそうではありますが、今のうちから徐々にポジションを作っていきたいところ
2023年3月の結論
現在は、逆金融相場終期の晩秋にあたる時期にある
冬に強い円とゴールドは未だに低い水準にある
時間分散で冬に備えたポジションを作っていくべき
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